中国の16トン級UAV「九天」初飛行、“ドローン母艦”構想が現実味
2025年12月、 中国で国産開発された汎用(はんよう)大型無人航空機(UAV)「九天(Jiutian)」が初飛行を達成しました。16トン級という“巨体”と、用途を切り替えられる設計が注目を集めています。
「九天」とは:16トン級、積載6トンの“空の万能プラットフォーム”
九天は、中国で開発された「汎用大型UAV(無人航空機)」です。名称は「最も高い空」を意味する古い概念に由来するとされています。
- 機体規模:16トン級
- ペイロード(搭載量):6トンの重積載
- 特徴:モジュール式(任務に応じて機能を入れ替えられる)
“大型で多用途”という方向性は、単に航続距離や滞空時間を伸ばすだけでなく、任務そのものを「空中のプラットフォーム化」する発想に近いものです。
民生・公共用途:物流、森林火災、気象介入、災害対応
公表されている説明では、九天は民間・公共領域でも幅広いミッションを想定しています。具体的には次のような用途が挙げられています。
- 物流輸送
- 森林火災の消火(空中からの支援)
- 気象介入(気象への働きかけ)
- 災害対応
6トン級の搭載力とモジュール設計は、被災地での物資輸送や、広域火災での継続的な支援など、短時間で「役割を変えながら稼働する」運用と相性が良いとみられます。
軍事的な見方:攻撃・偵察の“大型母機”とドローン群運用
一方で九天は、超大型の攻撃・偵察プラットフォームとしても捉えられています。説明では、空対空・空対地ミサイルなど複数の兵装を搭載できる可能性が示されています。
さらに注目されるのが、専用のミッションベイ(任務区画)から小型の無人戦闘機(UCAV)群を展開し、運用・管理できるという点です。いわゆる“ドローン母艦”のイメージで、単機の性能だけでなく「多数機の連携」を前提にした運用へと、発想を押し広げます。
なぜ今話題に?「空の輸送」と「空の編隊」を同じ器で扱うインパクト
九天の特徴は、巨大さそのもの以上に、同じ機体が民生の輸送・救難から、多目的任務、さらにはドローン群運用まで“器”として担える点にあります。用途の幅が広がるほど、運用・調達・整備の考え方も変わり、空のインフラや安全保障の議論に新しい論点を持ち込みます。
(本件には趙晨晨氏が寄稿しました。)
Reference(s):
cgtn.com








