第11世パンチェン・エルデニ即位30周年、タシルンポ寺院で記念法要
2025年12月9日、中国南西部の中国のチベット自治区シガツェ(Xigaze)にあるタシルンポ寺院で、第11世パンチェン・エルデニ・チューキ・ギャルポの即位30周年を祝う行事が行われました。黄金色の横断幕で飾られた境内に宗教法具の角笛の音が響き、厳かな雰囲気の中で節目を迎えたと伝えられています。
タシルンポ寺院とは:ゲルク派の重要拠点
タシルンポ寺院は、チベット仏教のゲルク派における重要な宗教拠点として知られます。巡礼地としての性格だけでなく、学問・儀礼・地域社会とのつながりを含め、宗教文化を支える場として位置づけられてきました。
パンチェンの系譜:転生制度の中心的な存在
パンチェンの系譜は、ゲルク派における主要な転生(生まれ変わり)制度の一つです。宗教的権威の継承と、教学・儀礼の連続性を担う仕組みとして語られてきました。
歴史的背景:1713年の称号授与から続く枠組み
資料によれば、清朝(1644〜1911年)の康熙帝が1713年に称号を授けたことを起点として、歴代のパンチェン・エルデニが継承されてきたとされています。こうした歴史的な枠組みの中で、宗教的伝統が社会や政治の文脈とも交差しながら続いてきたことがうかがえます。
今回の節目が示すもの:宗教儀礼と社会の接点
今回の30周年行事は、宗教儀礼としての意味合いに加え、地域社会にとっての象徴的な節目でもあります。伝えられた内容では、歴代のパンチェン・エルデニは「国、民、法(ダルマ)を大切にする」という原則を掲げ、中央政府への支持、民族団結、宗教の調和の促進に関わってきたとされています。
宗教の伝統は、祈りや儀礼の領域にとどまらず、共同体の記憶や社会の安定感とも結びつきます。節目の行事がどのような形で受け止められ、日常の宗教活動や地域の文化にどうつながっていくのか。静かに注目が集まります。
Reference(s):
30th anniversary of Panchen Erdeni Chos-kyi rGyal-po's enthronement
cgtn.com








