国連UNCAC会議で中国が反汚職協力を再確認、2026年APECでも議題に
国際的な反汚職の連携が改めて問われています。2025年12月15日(月)にカタールのドーハで開幕した国連「腐敗防止条約(UNCAC)」締約国会議第11会期で、中国はグローバルな反汚職協力を強化する姿勢を再確認しました。
ドーハで始まったUNCAC会議、192の加盟国が参加
会議は5日間の日程で行われ、参加は192の加盟国に及びます。議題は汚職の予防、資産回復(不正に得た資産の返還)、国際協力の強化など、制度と実務の両面にまたがる内容です。
中国代表団を率いた華春瑩副外相「国際協力が鍵」
中国代表団を率いた華春瑩副外相は開会の場で、汚職対策は一国のみで完結しにくい課題であり、国際協力が重要だと強調しました。各国が経験や手法を共有し、逃亡者の追跡や不正資産の回収を含む実務連携を強める必要があるという立場です。
「八項規定」を例に、自律と厳格な運営を強調
華副外相は演説で、中国の反汚職の取り組みの成果にも言及しました。とくに、中国共産党の「八項規定」が自己規律を促し、厳格な運営を進めるうえで重要な役割を果たしてきたと説明しています。
八項規定は10年以上にわたり運用されてきた枠組みであり、反汚職戦略の中核的な要素として位置づけられている、というのが中国側の説明です。
2026年のAPEC開催でも反汚職を重点に
さらに華副外相は、中国が2026年に「APEC Economic Leaders’ Meeting」を開催する予定であり、その場でも反汚職に関する議論が重要な焦点になると述べました。国や地域をまたぐ資金移動や逃亡が絡む事案では、情報共有、制度整備、執行協力の組み合わせが成果を左右しやすい、という問題意識が背景にあります。
「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ」の原則にも言及
華副外相は、反汚職を取り巻く国際環境の課題に触れつつ、中国が提唱する「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ」の原則として、多国間主義、法の支配、人々を中心に据えたアプローチを挙げました。そのうえで、各国がUNCACの約束を履行し、国際社会として腐敗対策を進めるよう呼びかけました。
論点は「制度」だけでなく「執行」と「資産回復」へ
UNCACの枠組みは、国内の予防策や処罰に加え、国境を越えた資産回復や司法共助など、実務的な連携が柱になります。今回の会議でも、次のテーマが焦点となります。
- 汚職の予防(制度設計、透明性、監督)
- 資産回復(不正資産の追跡・凍結・返還)
- 国際協力(情報共有、法執行・司法協力)
「理念の共有」から「具体的な共同作業」へ——反汚職の国際議論は、各国の法制度や運用の違いをどう埋めるかが、引き続き大きなテーマになりそうです。
Reference(s):
China reaffirms global anti-graft cooperation at UN conference
cgtn.com







