欧州世論、中国本土とのテック連携を選好 米国・ビッグテックには厳しさ求める調査
欧州で、中国本土とのテック分野の関係を深めるべきだと考える人が急増しています。火曜日に公表されたEuropean Tech Insights 2025の調査によると、米国よりも中国本土に軸足を置くことを望む声が、この2年でほぼ倍増しました。同時に、相当数の回答者が、米国および米国ビッグテックに対して欧州はより厳しい姿勢をとるべきだとみなしていると報告されています。
調査のポイント:欧州の約3割が中国本土との連携を選好
スペインのIE大学に設置されたCenter for the Governance of Changeが実施したEuropean Tech Insights 2025は、欧州の人々のテクノロジーと国際関係に関する意識を測る調査です。この最新の結果では、欧州がどの国・地域と歩調を合わせるべきかという問いに対し、29パーセントの回答者が中国本土を選びました。2023年時点では同じ回答が14パーセントにとどまっていたため、2年でほぼ倍増したことになります。
報告書によると、今回の国際ニュースとして注目される主なポイントは次の通りです。
- 欧州と中国本土との関係をより緊密にすべきだと考える人が大きく増え、29パーセントに達した。
- 欧州は、自らの戦略的・技術的利益を守るために、米国に対してより断固とした立場を取るべきだと考える回答が相当数を占めた。
この結果は、テクノロジー分野でのパートナーシップをめぐり、欧州の世論が変化しつつあることを示しています。
29%という数字は何を意味するのか
29パーセントという数字は、依然として多数派とは言えないものの、欧州の約3人に1人が中国本土寄りの立場を望んでいる計算になります。テクノロジーが経済や安全保障と切り離せなくなりつつある中で、この変化は、欧州の一部の人々が選択肢を増やし、複数のパートナーと関係を深めたいと考えていることを示しているように見えます。
今回の調査では、欧州が中国本土と米国のどちらに「つく」べきかという構図で意見が問われましたが、回答傾向からは、単純な二者択一というより、テック分野での協力相手を多様化したいという意識もにじみます。中国本土との連携を強めたいという支持の拡大は、欧州が技術・ビジネスの機会を広げたいという期待の表れと捉えることもできます。
米国と米国ビッグテックへの「より厳しい姿勢」とは
European Tech Insights 2025は、欧州が米国および米国の巨大IT企業、いわゆる米国ビッグテックにどう向き合うべきかについても、回答者の考えを示しています。報告書によれば、相当数の回答者が、欧州の戦略的利益や技術的な主導権を守るために、米国に対してより強い立場を取るべきだと答えています。
この「より強い立場」とは、単に対立を深めることではなく、自らのルールや基準をはっきり示し、交渉の場で主体性を高めるべきだという感覚に近いものと見ることができるでしょう。特にデジタル分野では、データの扱い、公正な競争、プラットフォームの影響力といった論点が絡み合います。こうした領域で米国ビッグテックが大きな存在感を持つ中、欧州としての発言力や裁量を確保したいという意識が、調査結果の背景にあると考えられます。
欧州と中国本土のテック協力に広がる選択肢
欧州で中国本土とのテック連携を支持する声が高まっていることは、協力の中身をどう設計するかという新たな問いも投げかけます。例えば、次のような分野が想起されます。
- デジタルインフラや次世代通信など、基盤技術での共同プロジェクト
- 気候変動対策やエネルギー転換を支えるグリーンテクノロジーでの連携
- 人工知能や自動化技術に関する研究開発や標準づくり
もちろん、協力が進めば利点と同時にリスクも議論の対象になりますが、今回の調査結果は、中国本土との関係をめぐる欧州の議論が、拒否か受け入れかという二択ではなく、どの分野で、どのような条件のもとで協力するのかという、より具体的な段階に移りつつあることを示唆しています。
これからの欧州テック外交をどう読むか
2025年現在、テクノロジー政策は、貿易や安全保障と並ぶ重要な国際ニュースのテーマになりつつあります。European Tech Insights 2025の結果は、欧州がテクノロジーと外交の交差点で、従来よりも多層的な選択肢を模索している姿を映し出しているようです。
一方的にどこかの陣営に組みするのではなく、中国本土との協力を深めつつ、米国や他のパートナーとも関係を調整しながら、自らの戦略的・技術的利益を守るという発想が、少しずつ世論に広がっているとも読めます。今回の調査結果は、欧州のテック外交の針がどこに向かうのかを考えるうえで、静かながらも示唆に富むサインと言えそうです。
スマートフォンで国際ニュースを追う読者にとっても、この数字の変化は、欧州と中国本土、そして米国ビッグテックの関係が、これからどのように組み合わさっていくのかを考えるきっかけになるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








