中国本土の最新軍事ドローンGJ-11と九天、CH-7が示す新潮流 video poster
中国本土の最新軍事ドローンGJ-11と九天、CH-7が示す新潮流
ここ1カ月足らずの間に、中国本土が相次いで高性能な軍事ドローンを披露し、その無人航空機プログラムの加速ぶりが改めて注目されています。
立て続けに披露された新型軍事ドローン
中国本土では最近、短期間のうちに複数の新型軍事ドローンが公開されました。わずか1カ月足らずで「目玉」となる機体が次々と姿を見せたことで、無人航空機分野での動きが一段と意識される展開となっています。
公開された機体はいずれも、長距離運用、ステルス性(探知されにくさ)、攻撃と監視を柔軟にこなす能力など、軍事ドローンの重要なトレンドを体現しているとみられます。
GJ-11:人民解放軍空軍に登場した初の戦闘ドローン
注目の1機が、GJ-11です。中国本土初の戦闘ドローンと位置づけられるこの機体は、人民解放軍空軍の記念映像のなかで登場しました。正式な式典だけでなく映像作品に登場させるかたちは、存在を内外に示す象徴的な見せ方でもあります。
GJ-11は「戦闘ドローン」とされており、監視や偵察だけでなく、攻撃任務も視野に入れた設計であることがうかがえます。パイロットを搭乗させずに、離れた場所からの操作や自律飛行で任務を遂行できる点は、無人航空機ならではの特徴です。
巨大ドローン母艦「九天」と高高度ステルス偵察機CH-7
今回披露されたなかでも、ひときわ存在感を放つのが巨大ドローン「九天」です。名称は「九つの天」を意味し、大型無人航空機の「母艦」として設計された機体とされています。
「母艦」というコンセプトは、単独で飛行するだけでなく、他の無人機との連携や広い空域をカバーする運用を意識したものと考えられます。大量のセンサーや装備を搭載し、長時間にわたって空にとどまり続けられるプラットフォームとして構想されている可能性があります。
一方、「虹-7」としても知られるCH-7は、高高度を飛行しながら情報収集を行うステルス偵察ドローンです。愛称は「Eagle Eye(イーグル・アイ)」とされており、「鷹の目」の名の通り、遠方から広い範囲を見渡す目としての役割がイメージされています。
高高度で運用されるステルス偵察機は、遠く離れた地点の動きを探知しつつ、相手からは見つかりにくいという特徴を持ちます。CH-7は、そうした任務に特化した無人機として位置づけられています。
中国本土の軍事ドローン開発で見える3つのトレンド
今回公表されたGJ-11、九天、CH-7という3機は、それぞれ役割こそ異なりますが、共通して次のようなトレンドを示しています。
- 1.運用範囲の拡大
巨大な九天や高高度飛行を前提としたCH-7は、遠方まで到達し、長時間の任務をこなすことを重視した設計であることがうかがえます。広い範囲を継続的に監視できるかどうかは、無人機運用の鍵となります。 - 2.ステルス性の強化
CH-7は「ステルス偵察ドローン」と説明されており、探知されにくさが重要な要素となっています。GJ-11も戦闘任務を想定する以上、相手に見つかりにくく接近する能力が重視されていると考えられます。 - 3.攻撃と監視の柔軟な両立
GJ-11のような戦闘ドローンと、CH-7のような高高度偵察ドローン、さらには母艦型の九天が組み合わさると、監視から攻撃までを一体的かつ柔軟に運用しやすくなります。任務に応じてさまざまな無人機を組み合わせる発想が、今後の無人航空機プログラムの焦点になっていきそうです。
無人航空機が変えつつある「空の役割分担」
軍事ドローンは、パイロットを危険にさらすことなく任務を遂行できる点に加え、長時間飛行や高精度の監視など、有人機では担いにくい役割を補完できる存在です。今回の中国本土の新型機はいずれも、その特徴をさらに押し広げようとする方向性を示しています。
とりわけ、戦闘ドローン、ステルス偵察ドローン、母艦型ドローンという組み合わせは、空の戦い方や情報収集のあり方が今後も静かに変わっていくことを予感させます。どのように運用されるのか、そして有人機と無人機の役割分担がどう再設計されるのかは、引き続き注視されるテーマとなりそうです。
静かに進む無人機時代をどう読むか
ここ1カ月足らずの動きだけを見ても、中国本土の無人航空機プログラムが、量だけでなく質の面でも新しい段階に入っていることがうかがえます。GJ-11、九天、CH-7という三つの機体は、それぞれの役割を通じて、無人機が戦場や安全保障の現場で担う役割の広がりを映し出していると言えます。
無人機の技術は、軍事にとどまらず、災害対応や捜索・監視など民生分野にも応用が広がる可能性を持ちます。その一方で、どこまで自律性を高めるのか、人間の関与をどう確保するのかといった論点も、今後いっそう重要になっていきます。
軍事ドローンをめぐる技術と運用の進展は、単に「新型機が出た」という話題にとどまらず、空の安全保障や技術と社会の関係を考える一つのきっかけになりつつあります。
Reference(s):
cgtn.com







