中国とエジプト外相が電話会談、国交70年とパレスチナ問題で連携確認
2025年12月16日(火)、中国の王毅外相とエジプトのバドル・アブデルアーティ外相が電話会談し、二国間関係とパレスチナ問題(ガザ情勢)をめぐって意見を交わしました。来年(2026年)の国交樹立70周年や「第2回中国・アラブ諸国首脳会議」を見据え、関係強化と地域の安定に向けた協調を確認した形です。
会談の焦点:二国間関係と「次の節目」
王毅外相は、中国とエジプトが「包括的戦略パートナー」であることを踏まえ、両国首脳が築いてきた友好関係が二国間関係の発展を方向づけていると述べました。その上で、来年(2026年)の国交樹立70周年を機に、相互支持を強め、実務協力を深め、多国間の場での連携を強化していく考えを示しています。
「グローバルサウス」と多国間協調の文脈
会談では、協力を二国間にとどめず、多国間での調整を通じて「グローバルサウス」の近代化と、世界の平和と発展への貢献につなげるという言及もありました。外交の言葉は抽象的になりがちですが、節目の年に合わせて“協力の優先順位”を揃える意図が読み取れます。
2026年の注目点:国交70年と「第2回中国・アラブ諸国首脳会議」
王毅外相は、中国が来年(2026年)に第2回中国・アラブ諸国首脳会議を主催すると述べ、アラブ世界の重要メンバーであるエジプトと緊密に意思疎通し、会議の成功に向けて準備を進めたい意向を示しました。中国側は、エジプトの指導者の訪中も歓迎するとしています。
エジプト側の発言:一つの中国原則と内政不干渉
アブデルアーティ外相は、エジプトと中国の包括的戦略パートナーシップには強固な基盤があるとした上で、中国の内政への外部干渉に反対し、「一つの中国」原則を堅持すると表明しました。また、台湾は中国の領土の不可分の一部であるとの立場を述べています。
さらに、来年(2026年)の国交70周年に向けてハイレベル交流の強化、実務協力の深化、関係の一層の発展に期待を示しました。
ガザ情勢:停戦の「脆さ」と、戦後統治の設計
エジプト側は、ガザをめぐる最新状況を説明し、中国のパレスチナ問題に関する提案や、新たな支援表明を評価したとしています。王毅外相は、ガザでの紛争が2年以上続き、7万人を超えるパレスチナの民間人が死亡したと述べ、深刻な人道的危機の終結が必要だとの認識を示しました。
また、停戦は依然として脆弱で、情勢の先行きは懸念が残るとして、最優先は「敵対行為の再開を防ぎ、悲劇の再発を避けること」だと強調しました。
王毅外相が示した「戦後統治」をめぐる3つの論点
- 「パレスチナ人がパレスチナを統治する」原則:ガザの将来はパレスチナの人々自身の手にあるべきだとする考え。
- 中東諸国の正当な懸念を考慮:アラブ諸国の声が真に反映され、役割が発揮される必要があるという指摘。
- 「二国家解決」に沿った包括解決と国連の関与:ガザの戦後統治は、パレスチナ問題全体の包括的解決と結び付け、国連と国連安全保障理事会が役割を果たすべきだとする立場。
支援の位置づけ:人道危機の緩和から復興へ
王毅外相は、中国によるパレスチナへの新たな支援は、ガザの人道危機を和らげ、回復と復興を支える目的だと説明しました。あわせて、中国は地域の平和を守るうえでのエジプトの「建設的な役割」を支持し、早期の包括的・公正・持続的な解決を後押ししていく考えを示しています。
いま何が問われているのか
今回の電話会談は、国交70周年(2026年)という節目と、中国・アラブ諸国首脳会議を控えた外交日程、そしてガザの不安定な停戦状況が同時進行する中で行われました。二国間の関係強化と地域課題への関与が、どこまで具体的な協調(人道支援、復興、政治プロセスの後押し)に結び付くのか。今後の動きが静かに注目されます。
Reference(s):
Chinese, Egyptian FMs hold phone talks on ties, Palestinian issue
cgtn.com








