中国本土の次世代ネットワーク実験基盤CENI、699日分の転送を1.6時間に短縮
従来のインターネット回線では699日かかるとされるデータ転送が、中国本土の将来ネットワーク向けテストベッドで1.6時間で完了した――。ネットワーク技術がAI時代の「基盤」として注目される中、この実験結果と施設の本格稼働が話題になっています。
何が起きた? 699日→1.6時間の転送をテストベッドで実証
今回のポイントは、通常のインターネット環境で長期間を要する規模のデータを、将来ネットワークを想定した実験環境(テストベッド)で大幅に短縮して転送できた点です。記事中では、699日かかる転送が1.6時間で行われたとされています。
CENIとは:ICT分野の国家級インフラとして稼働へ
中国本土のICT(情報通信技術)分野で初の国家科学技術インフラとされるChina Environment for Network Innovation(CENI)は、江蘇省南京で国家検収(national acceptance)を最近通過し、正式に運用開始したとされています。
CENIは、将来ネットワークの革新的なアーキテクチャ研究に向けて、テストと検証を行うための大規模・汎用の実験基盤で、次の特徴が掲げられています。
- オープンで利用しやすい
- 研究・検証の手続きをシンプルにする
- テスト環境を効率的・低コストで提供する
- 持続可能な運用を目指す
「世界の先進的な一群へ」—関係者コメントが示す狙い
中国工程院の劉雲傑(Liu Yunjie)院士は、CENIの国家検収通過について、ネットワーク技術のイノベーション、テスト検証、サービス応用の能力において世界の先進的な一群に入ったことを示すと述べたとされています。また、これにより各産業がAIを取り入れるための高品質なサービスを提供できる、ともコメントしています。
なぜ今このニュースが重要? 「AIの普及」と「ネットワークの足腰」
AIを業務やサービスに組み込む動きが広がるほど、扱うデータ量も増え、データを運ぶネットワークの性能や設計思想が効いてきます。今回の話題は、通信の速さそのもの以上に、次の点を想起させます。
- 将来ネットワークの研究が、実験→検証→応用のサイクルで加速し得ること
- 大規模な実験基盤が整備されると、産業ごとのユースケース(使い方)に合わせた検証がしやすくなること
- 「時間がかかる前提」だったデータ移動が短縮されると、研究や業務の設計そのものが変わり得ること
今後の見どころ:実証結果が“現場の使い方”にどうつながるか
CENIは「研究用のテスト・検証環境」と位置づけられており、今回の転送結果のような実証が、今後どの分野の、どんな運用・サービスに結びついていくのかが焦点になります。ネットワークは普段意識されにくい一方で、性能と設計の差が体験や生産性を左右する領域でもあります。
今後、CENI上でどのような研究や検証が進み、どの程度「低コストで使える基盤」として広がっていくのか。次の発表が待たれます。
Reference(s):
China's new network lab shrinks data transfer from 699 days to 1.6 hrs
cgtn.com








