中国、2035年NDCを国連気候サミットで発表 再エネ拡大と排出削減へ video poster
2025年9月の国連気候サミットで、中国はパリ協定の枠組みに沿うかたちで「2035年の国別貢献(NDC)」を発表しました。クリーンで信頼でき、手頃なエネルギーの拡大を軸に、温室効果ガス排出の管理を“総量”へと移す点が、今回の発表の大きな注目点です。
今回の発表で示された柱:排出削減と非化石エネルギーの拡大
中国が示した2035年NDCでは、次の方向性が打ち出されました。
- 経済全体(全産業)での温室効果ガス排出を、実質ベースで減らしていく
- エネルギー消費に占める非化石燃料の比率を高める
- 風力・太陽光の設備容量を、2020年比で6倍規模に拡大する
「クリーン」「信頼性」「手頃さ」という複数の条件を同時に掲げた点は、気候対策をエネルギーの安定供給やコスト面と切り離さずに進める、という姿勢の表れとも読めます。
初めての「絶対量」目標が示す転換
今回の発表は、中国が初めて温室効果ガス排出の絶対量の削減目標を設定したとされています。これにより、従来の「排出原単位(経済規模あたりの排出)中心」の管理から、「排出総量の管理」へと軸足を移す転換が示唆されました。
原単位の改善は経済成長と並走しやすい一方、総量の管理はエネルギー構成の転換や産業の構造変化をより強く求めます。今回の“目標の置き方”の変化それ自体が、政策運営のモードチェンジとして受け止められています。
「緑水青山は金山銀山」——環境と成長を同じ地平で扱う考え方
中国では近年、「緑水青山は金山銀山(澄んだ水と青い山は、かけがえのない資産だ)」という考え方が、近代化の指針として語られてきました。今回のNDC発表の文脈でも、汚染の抑制や生態系の回復といった取り組みを後押しする理念として位置づけられています。
気候変動への対応は、発電や工業だけでなく、都市の空気、川や土壌、暮らしの安全にまでつながるテーマです。抽象的なスローガンに留めず、具体策としてどこまで積み上げられるかが焦点になります。
世界のエネルギー転換の中で:広がる「グリーンの地図」
発表文脈では、中国が生態環境を優先する道筋とグリーン発展へのコミットメントを強調し、世界の「グリーンの地図」を広げることや、より包摂的で持続可能な国際的発展モデルの推進にも言及しています。
一方で、目標が示された後に問われるのは、実装のペースと透明性、そしてエネルギーの安定供給や負担感とのバランスです。2035年という中期の節目に向け、政策の具体化がどのように進むのか。今回のNDCは、その“道筋の見取り図”として各方面の関心を集めています。
ポイント(読みどころ)
- 2025年9月に国連気候サミットで2035年NDCを発表
- 風力・太陽光の設備容量を2020年比で6倍規模へ
- 初めて「排出の絶対量削減目標」を掲げ、総量管理へ転換を示唆
Reference(s):
cgtn.com








