新疆トルファン博物館、文化財2000点を3Dデジタル化へ—AIで0.15mm精度 video poster
新疆のトルファン博物館がこのほど、陶器や古文書など約2,000点の文化財を3Dデジタル化する取り組みを始めました。高精細カメラとAIを使い、形状や質感まで細かく記録することで、保存と教育の両面での活用が期待されています。
何が始まった? 3D化の規模と対象
今回のプロジェクトでは、館が所蔵する文化財のうち約2,000点を3Dモデルとして記録します。対象には陶器のほか、文書資料なども含まれるとされています。
どうやって作る? 360枚撮影×AIで「0.15mm」
作業は約3カ月をかけて進められ、文化財1点あたり360枚の画像を撮影し、AIで統合・解析して3Dモデルを生成します。完成するモデルは約0.15mmの精度で、輪郭だけでなく素材感まで捉えることを目指すという点が特徴です。
- 撮影:高解像度カメラで多方向から撮る
- 解析:AIで画像を合成し、形状を復元
- 生成:精密な3Dモデルとして保存・共有
何に役立つ? 教育、バーチャル鑑賞、文化プログラムへ
同館の研究者は、今回の取り組みが「教育のためのデジタルプラットフォーム」になると述べています。デジタル化された資源は、遠隔での学習やバーチャルツアー(オンライン上での館内体験)に活用できるほか、文化関連のプログラムを支える基盤にもなり得ます。
物理的な展示では、スペースや保存環境の制約から公開が難しい資料もあります。一方、3Dデータなら「見せる」と「守る」を両立させやすく、研究・教育・発信の幅を広げる選択肢になります。
背景:2万点超の所蔵品をどう残すか
トルファン博物館は、35カテゴリにまたがる2万点以上の文化財を所蔵するとされ、地域の歴史と中国の多様な文化遺産を紹介する拠点の一つです。今回の3Dデジタル化は、文化財保護にテクノロジーを組み合わせる流れを具体的に示す動きとして注目されます。
これからの焦点:データの公開範囲と活用設計
3D化が進むほど、次に問われるのは「どこまで、どう使える形で公開されるのか」です。教育利用、研究利用、一般向けの鑑賞体験など、用途ごとに必要なデータ形式や説明(メタデータ)が異なります。保存のための精密アーカイブと、学びやすい見せ方をどう両立するのか——今後の運用設計も、プロジェクトの価値を左右しそうです。
Reference(s):
cgtn.com








