8歳の舞台から28歳の助監督へ——鄭穎が『The Search of Sound』に帰還 video poster
子どもの頃に初めて立った舞台が、人生の進路を決める——。2025年12月現在、そんな物語がミュージカルの現場で静かに注目を集めています。8歳でミュージカルThe Search of Sound(『音を探して』)に出演した鄭穎(てい・えい)さんが、28歳となった今、同作に助監督として戻り、次世代のキャストを導いているというものです。
8歳で出会った「演劇」という居場所
鄭穎さんが初めてステージに上がったのは8歳のとき。ミュージカルThe Search of Soundを通じて、演劇に強く惹かれていきました。舞台は、台詞や動きだけでなく、音や光、空気感まで含めて「自分を表現できる場所」だったといいます。
13年の努力と家族の壁、それでも「専攻」に選んだ
その後、鄭穎さんは13年にわたり努力を重ねます。道のりは一直線ではなく、家庭の事情や周囲との調整もあったとされますが、最終的に大学で演劇を専攻する決断に至りました。好きという感情を、学びと仕事へつなげる選択だったと言えそうです。
同じ作品に「助監督」として戻る意味
そして現在28歳。鄭穎さんは、かつて自分を育てたミュージカルに、今度は俳優ではなく助監督として参加しています。現場で担うのは、舞台全体の流れを整え、演出の意図をキャストへ伝え、稽古を前へ進める役割。前に立つ人から、支える人へ——立ち位置は変わっても、作品の中心にある「伝える」行為は変わりません。
若いキャストに伝える「期待から自由になる」感覚
印象的なのは、鄭穎さんが若いキャストに対して、遠慮なく胸の内を共有しながら向き合っている点です。求めているのは「正解の再現」ではなく、期待や型から少し離れて、自分の言葉と身体で表現を広げていくこと。舞台芸術の現場で繰り返されがちな“無難さ”を超えるための、小さな背中押しでもあります。
中国本土・上海の稽古場から、各地の明るい舞台へ
物語の舞台は、中国本土の上海の稽古場から始まり、やがて各地のステージへとつながっていきます。移動を伴う公演は、体力も精神力も消耗しがちです。それでも、稽古場で積み上げたものが照明の下で立ち上がる瞬間は、関わる人の数だけ意味を持ちます。
このニュースが投げかける問い
今回のエピソードは、華やかな成功談というより、「夢が続く形」に光を当てています。
- 初めての体験が、長い時間をかけて職業へ変わること
- 舞台に立つ側から、舞台を育てる側へ回っていくこと
- 次の世代が“自分の表現”に辿り着けるよう伴走すること
一つの作品が、ある人の原点になり、やがてその人が次の担い手を支える側になる。演劇という世界の循環が、鄭穎さんの歩みの中で丁寧に描かれています。
Reference(s):
cgtn.com








