ネオチャイナが加速:上海ファッションウィークで見えた「伝統×ストリート」 video poster
ファッションは「古いものが新しく見える」循環の上にあります。2025年の上海ファッションウィークでは、その流れを象徴するように、伝統的な意匠を現代のストリートウェアに溶かし込む「ネオチャイナ(新中式、xin zhongshi)」が強い存在感を放ちました。
いま広がる「ネオチャイナ(新中式)」とは
ネオチャイナ(新中式)は、中国本土の伝統的な装いの要素を、日常着として取り入れやすい形に再解釈したスタイルです。シルエットや素材感、留め具や柄といった“らしさ”を残しながら、現代のワードローブに接続できる点が支持を集めています。
なぜ今、伝統が「新しい」のか
背景にあるのは、ファッションの周期性だけではありません。文化的なモチーフを、過去の再現ではなく「今の自分の表現」として着る動きが、若い層を中心に広がっていることも大きいようです。懐かしさ(ノスタルジー)を入口にしつつ、実用性やストリート感覚でアップデートする——そのバランスが、2025年の空気感に合っているのかもしれません。
上海ファッションウィークでの具体例:春節2026コレクション
今年(2025年)の上海ファッションウィークでは、スポーツアパレル大手のAdidasが、春節(旧正月)2026に向けたコレクションを発表しました。コレクション名は「Power of Three」。東洋的な美意識と、中国の古典的なクラフツマンシップ(伝統技法)を、現代のストリートウェアに重ねるコンセプトが打ち出されています。
取り入れられた主なデザイン要素
- 翡翠(ジェード)を思わせるボタン風のディテール
- 雲の文様をイメージしたキルティング
- 宮廷のスカートを想起させる裾のデザイン
「伝統の引用」から「生活のデザイン」へ
注目したいのは、伝統要素が“飾り”として貼り付けられるのではなく、留め具やキルティング、裾といった機能や構造に近い部分へ落とし込まれている点です。文化的な記号を前面に掲げるというより、服の作りそのものに織り込むことで、日常の動きやすさと両立させる発想が見えてきます。
春節2026を前に、トレンドはどこへ向かう?
2025年12月時点、春節2026はこれから本番を迎えます。ネオチャイナの流れは、行事や季節のムードに合わせて一時的に盛り上がるだけでなく、ストリートやスポーツ、フォーマルの境界をまたぐ「横断型」のデザインとして定着していくのか——今後のコレクションや街の着こなしが、静かな指標になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








