中国本土で新作「アバター」公開 初日興行収入1億元超の滑り出し
中国本土で新作アバター公開、初日から1億元超
2025年12月19日、ジェームズ・キャメロン監督の最新作となるSF三部作の第3作「アバター:ファイア・アンド・アッシュ」が中国本土で公開されました。公開初日の興行収入は1億100万元(約1,400万ドル)に達し、多様化する観客の嗜好のなかでも、安定した市場の反応を示しています。
作品の上映時間は198分と長尺ながら、初日は中国本土の全上映回数のうち46%超をこの作品が占めました。劇場側が限られたスクリーンをどの作品に割り当てるかを考えるうえでも、この数字は一定の優先度の高さを物語っています。
198分の長尺と上映スケジュールのせめぎ合い
今回の新作は3時間を大きく超える198分という長さです。1日の上映回数を増やしにくい長尺作品は、通常であれば劇場のスケジュールを圧迫し、観客にとっても鑑賞時間の確保が課題になります。
それでも公開初日に多くのスクリーンが割かれた背景には、「アバター」シリーズへの根強い期待があります。時間的なハードルがあるにもかかわらず、初日から一定の観客を集めていることは、中国本土の観客が「じっくり腰を据えて楽しむ大作」を依然として求めていることの表れとも言えます。
「ウェイ・オブ・ウォーター」から滑らかに続く物語
物語は前作「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」から直接つながる形で展開します。最近閉幕した海南国際映画祭で、キャメロン監督は、第2作と第3作はもともとひとつの物語として構想されていたことを明かしました。そのうえで、ドラマや感情表現の流れをより豊かにするため、2本に分けて制作したと説明しています。
ひと続きの物語を2作に分ける発想は、シリーズものの映画では珍しくありませんが、198分という長さはそのアプローチを象徴しています。前作で提示されたテーマやキャラクターの感情の揺れを、より丁寧に深掘りしようとする姿勢がうかがえます。
視覚効果の「実験場」としてのアバター
「アバター」シリーズは、これまでも映画の視覚効果の限界を押し広げてきた作品として知られ、最新の技術がどのように没入感の高い映画体験へとつながるのかを示してきました。新作もその流れを引き継ぎ、映像面への期待が公開前から高まっていました。
今回の好スタートは、中国本土の観客の間で、高度な映像表現を持つ大規模な国際作品への関心がなお強いことを示しています。娯楽の選択肢や観客の好みが一段と多様化するなかでも、「劇場でしか味わえないスケール感」に価値を見いだす層が一定数存在していることがうかがえます。
多様化する中国本土映画市場のなかで
観客の好みが細分化する中国本土の映画市場では、さまざまなタイプの作品が並びます。そのなかで、視覚的スケールの大きな国際作品が一定の存在感を保っていることは、今回の「アバター:ファイア・アンド・アッシュ」の初日興行からも読み取れます。
公開から2日目を迎えた2025年12月20日現在、詳細な興行推移はこれから明らかになっていきます。ただ、初日の数字とスクリーンシェアを見るかぎり、この作品が年末の中国本土映画市場において、話題の中心のひとつになっていく可能性は高いと言えます。
長尺の大作、連続する物語、そして技術を前面に押し出した映像体験。その3つを組み合わせた今回の試みが、今後の国際映画制作や配給の戦略にどのようなヒントを与えるのか。興行の行方とともに、静かに注目が集まっています。
Reference(s):
Avatar opens in China with $14 mln first-day box office takings
cgtn.com








