ズートピア2、中国本土で幅広い支持 友情と多様性が響くアニメ映画 video poster
中国本土の映画市場で、国産アニメNe Zha 2と海外アニメ映画ズートピア2が同時に注目を集めています。友情や努力、多様性を描くズートピア2が、なぜ幅広い世代の観客の心をつかんでいるのか。ペット同伴上映というユニークな取り組みも含め、その背景を整理します。
中国本土の映画市場で存在感を増すアニメ映画
2025年現在、中国本土の映画市場は国産作品と海外作品のどちらにも温かい歓迎を示しています。とくにアニメ映画は、子どもから大人まで一緒に楽しめるジャンルとして、作品ごとに大きな話題を生みやすい分野です。
Ne Zha 2のような国産アニメが勢いを見せる一方で、ズートピア2のような国際的に知られたシリーズ続編も高い関心を集めています。国際ニュースとしても、中国本土の観客が多様なアニメ作品を受け止めていることは、文化の交流が進んでいるサインといえます。国際ニュースを日本語ニュースとして追いかけることで、こうした変化を自分のペースで理解することができます。
ズートピア2が中国本土で支持される3つのポイント
動物のユートピアが映す「こんな社会だったら」
ズートピア2は、動物たちが共生するユートピア的な世界観を舞台にしたアニメ映画です。さまざまな種や性格を持つキャラクターが、同じ社会のなかでそれぞれの役割を果たしながら暮らしていく姿は、多様な人々が共生する現代都市の比喩としても読むことができます。
観客は、スクリーンの中のユートピアを楽しみながらも、「もし現実の社会がもう少し寛容で、違いを受け入れる場所になったら」という想像を重ねやすくなります。こうした世界観が、世代を問わず受け入れられている一つの理由だと考えられます。
友情・努力・インクルーシブネスという普遍的なテーマ
作品の中心にあるのは、友情、努力(ハードワーク)、そしてインクルーシブネス(包摂)という普遍的なテーマです。
登場キャラクター同士の友情は、困難な状況でもお互いを支え合う力として描かれます。これは、学校や職場、家族など、どの世代の観客にも身近な感覚として響きやすい要素です。
一方で、夢や目標に向かって懸命に努力する姿は、多くの観客が自分自身を重ねやすいモチーフです。単なる「努力すれば報われる」という単純なメッセージではなく、試行錯誤や葛藤も含めたプロセスが描かれることで、物語にリアリティが生まれます。
そしてインクルーシブネスというテーマは、性別や出自、能力などの違いをこえて、誰もが尊重される社会の重要性を静かに伝えます。中国本土の観客にとっても、急速に変化する社会のなかで「どう多様性と向き合うか」を考えるきっかけになっているといえるでしょう。
ペット同伴上映が生む「場」の楽しさ
ズートピア2は、中国本土でペット同伴が可能なペットフレンドリー上映も行われています。家族や友人とだけでなく、犬や猫などのペットと一緒に映画を楽しめるという試みは、作品の世界観とも相性のよい取り組みです。
ペット同伴上映では、普段とは少し違うにぎやかな雰囲気のなかで映画を体験することになります。スクリーンの中の動物たちと客席のペットが重なり合うことで、「動物のユートピア」という物語のテーマがより身近に感じられるという声も生まれそうです。
映画館側にとっても、こうした新しい上映スタイルは、観客との距離を縮め、映画体験をコミュニティづくりの場として広げていく試みといえます。ズートピア2は、その象徴的な事例になりつつあります。
国産ヒットNe Zha 2との並走
中国本土の映画市場では、Ne Zha 2のような国産アニメ作品も大きな支持を集めています。国内制作の作品が存在感を示す一方で、ズートピア2のような海外アニメも温かく受け入れられていることは、観客の選択肢が広がっていることを意味します。
観客にとっては、同じ時期に異なる魅力を持つアニメ映画を見比べることができる豊かな状況です。国産作品と海外作品が「競い合う」のではなく、それぞれの良さを持った作品として並走し、全体として市場を活性化させている構図が見えてきます。
CGTNのラウンドテーブルが映す映画へのまなざし
こうした動きを背景に、国際メディアCGTNの文化記者による映画ラウンドテーブルでは、ズートピア2をめぐる議論も行われています。アニメ映画のヒットを切り口に、中国本土の映画市場や観客の変化を多角的にとらえようとする試みだといえるでしょう。
このようなラウンドテーブルでは、例えば次のような論点が自然と浮かび上がりやすくなります。
- ズートピア2やNe Zha 2が示す、中国本土の観客の好みの変化
- ペット同伴上映を含む、新しい映画館のサービスや体験づくり
- 国産アニメと海外アニメが共存することで生まれる文化的な対話
映画そのものの内容だけでなく、その作品をめぐる議論やイベントも含めて眺めることで、今の中国本土の文化的なダイナミズムがより立体的に見えてきます。
国境をこえて共有される物語
友情や努力、多様性、そして動物たちが築くユートピアというモチーフは、言語や文化をこえて共有しやすいテーマです。ズートピア2が中国本土の観客に受け入れられていることは、こうした物語の力の大きさをあらためて示しているように見えます。
今後も、国産作品と海外作品が互いに刺激を与え合いながら、観客に新しい視点や会話のきっかけを届けていくのかどうか。ズートピア2をめぐる動きは、その一つのモデルケースとして注目しておきたいところです。
Reference(s):
'Zootopia 2' wins over Chinese audiences with friendship and fun
cgtn.com








