中国本土の国務院台湾事務弁公室は、厦門(アモイ)・金門(きんもん)周辺水域で中国本土の海警局が行う定期的な法執行パトロールについて、「海上での操業秩序を維持するため」と説明しました。両岸関係が緊張しやすいテーマだけに、漁業と海上管理の“線引き”が改めて焦点になっています。
何が起きたのか:厦門・金門水域での法執行パトロール
発言したのは、国務院台湾事務弁公室の陳斌華(ちん・ひんか)報道官です。本日(2025年12月20日、土曜日)、中国本土の海警局による最近の法執行パトロールに関する報道機関の問い合わせに答える形でコメントしました。
対象となったのは、台湾地域が実効的に管理する金門島周辺の、台湾当局側が「いわゆる『禁止水域』」と呼ぶ海域に近いエリアだとされています。
中国本土側の説明:伝統的な漁場での秩序維持と安全確保
陳報道官は、厦門・金門水域は「台湾海峡の両岸にとって長年の伝統的な漁場」だと述べたうえで、いわゆる「禁止または制限水域」は存在しないとの立場を示しました。
また、海警局のパトロールは次の目的にも資するとしています。
- 海上での操業(漁業活動など)の秩序を保つこと
- 両岸の漁民の生命・財産を守ること
台湾当局への要求:漁船拘束の停止を求める
陳報道官は、台湾の民主進歩党(DPP)当局に対し、中国本土の漁船や乗組員の「恣意的な拘束」をやめるよう求めたほか、中国本土の漁民に対する「危険で暴力的な扱い」を問題視する発言をしました。
そのうえで、要求が受け入れられない場合は「生じる結果に直面することになる」と述べています。
なぜ今注目されるのか:漁業と法執行が交差する“現場”
厦門・金門周辺は地理的に近接し、日常の漁業活動が海上管理や法執行の議論と重なりやすい海域です。今回の発言は、現場の安全確保を前面に出しつつ、水域の解釈をめぐる立場の違いが続いている状況を映しています。
今後の焦点:衝突回避の運用と連絡の仕組み
今後の注目点は、実務面での衝突回避です。漁民の安全確保という目的が強調される一方、取り締まりの範囲や手続き、当事者間の連絡の取り方が不透明なままだと、偶発的なトラブルが起きやすくなります。海上の“現場”で何がルールとして運用されるのかが、引き続き問われそうです。
Reference(s):
Mainland says its patrols in Xiamen-Kinmen waters to safeguard order
cgtn.com








