中国、新型通信技術の試験衛星を打ち上げ 長征5号で軌道投入
中国は2025年12月20日夜、海南省(中国南部)の文昌宇宙発射場から、新しい「通信技術試験衛星」を打ち上げました。マルチバンド(複数周波数帯)や高速通信の技術検証を目的とする衛星で、衛星通信の高度化に向けた基盤づくりとして注目されます。
打ち上げの概要:12月20日20時30分、文昌から
打ち上げは20日午後8時30分に実施され、長征5号ロケットが衛星を搭載して発射されました。衛星は所定の軌道に投入されたとされています。
衛星の狙い:マルチバンド・高速通信の「実証」に焦点
衛星は中国宇宙技術研究院(China Academy of Space Technology)が開発し、主に以下の技術検証に用いられるということです。
- マルチバンド通信(複数の周波数帯を使う通信)の技術検証
- 高速通信技術の検証
通信分野では「実験で確かめる」段階が、その後の運用衛星やサービス設計の前提になりやすく、今回のような試験衛星は研究開発の流れを左右する存在になり得ます。
長征5号とは:大型衛星にも対応する液体燃料ロケット
長征5号は、中国運載火箭技術研究院(China Academy of Launch Vehicle Technology)が開発した液体燃料ロケットです。今回の説明では、直径5.2メートル・高さ18.5メートルのフェアリング(衛星を覆う先端部のカバー)を用いる構成が示されました。
この構成により、大型の衛星プラットフォーム(衛星の基本構造)開発のニーズにより適応し、ミッション(任務)の多様化にも対応しやすくなる、と位置づけられています。
「618回目」の節目が示すもの
今回の打ち上げは、長征ロケットシリーズとしては通算618回目の飛行ミッションでした。回数の積み重ねは、宇宙輸送の継続性や運用の経験値を映す指標でもあります。通信の高速化・多帯域化が進む中で、宇宙側の実証と輸送手段の更新が同時に進む構図が、今回の発表からも読み取れます。
ポイント:通信技術の「実証」を担う衛星と、大型衛星にも対応する長征5号の組み合わせは、次の開発段階へ橋をかける打ち上げとして位置づけられます。
Reference(s):
cgtn.com








