中国本土、2025年の域間移動は660億人回超へ 前年比3.5%増の見通し
中国本土で「地域をまたぐ移動(域間移動)」がどれほど増えているのか——。交通運輸分野の政策やインフラ投資の優先順位にも関わるため、2025年の通年見通しが注目されています。
発表内容:2025年の域間旅客は660億人回超
中国の交通運輸部で副部長を務める李揚(Li Yang)氏は火曜日、2025年の域間旅客輸送(inter-regional passenger trips)が前年比3.5%増となる見通しを示しました。あわせて、2025年に中国本土で行われる域間移動は「660億人回(66 billion)」を超えると述べています。
「660億人回」とは何を意味する?
ここでいう「人回」は、1人が1回移動すれば1として数える考え方です。同じ人が複数回移動すれば、その回数分が積み上がります。また「域間(inter-regional)」は、地域をまたいだ移動(例:省・自治区・直轄市をまたぐ移動など)を指す文脈で使われることが多く、日常的な近距離移動とは別の、より広域な人の流れを捉える指標になります。
なぜ今、この数字が重要なのか
域間移動は、景気や雇用、観光、物流、都市圏の広がりなど、複数の要因が重なって動きます。特に通年の見通しは、鉄道・道路・航空などの供給能力(運行本数、空港・駅の処理能力)と、ピーク時の混雑対策を考えるうえで材料になりやすい指標です。
- 交通インフラの需給:輸送力の増強やダイヤ調整、安全対策の優先順位に影響
- 消費・観光の動き:人の移動が増えるほど、宿泊・外食・観光関連の需要も連動しやすい
- 都市と地方の結びつき:出稼ぎ・帰省・ビジネス往来など、生活圏の広域化が数字に表れやすい
増加率「3.5%」が示す、緩やかな拡大のニュアンス
前年比3.5%増という伸びは、急拡大というより「底堅く積み上がる増加」を想起させます。移動需要は、景気や所得、休暇の取り方、交通運賃、そして運行の安定性(遅延の少なさ、予約のしやすさ)に左右されます。域間移動が増える局面では、混雑や遅延だけでなく、地方の受け入れ体制(宿泊・公共交通・観光地のオペレーション)も同時に問われやすくなります。
今後の注目点:数字の「中身」をどう読むか
660億人回という大きな数字は、全体像を示す一方で、実態は内訳によって印象が変わります。今後は次のような点が焦点になりそうです。
- 交通手段の内訳:鉄道・道路・航空のどこが伸びを牽引しているか
- 季節性(ピークの偏り):連休や帰省シーズンに需要が集中するか、平準化が進むか
- 主要都市圏と地方の差:大都市間の往来が中心か、地方への分散が進むか
- 運行の質:定時性、安全、購入体験(予約・乗り継ぎ)の改善が追いつくか
移動の増加は、経済活動の回復力や人々の生活リズムの変化を映す鏡にもなります。2025年も残りわずかな時期に、通年の域間移動がどの水準で着地するのか。見通しと実績の差も含めて、次の発表が静かに注目されます。
Reference(s):
China expects over 66 billion inter-regional passenger trips in 2025
cgtn.com








