米FCCが新規の外国製ドローンを『Covered List』へ、中国本土メーカーに逆風
米連邦通信委員会(FCC)が「国家安全保障上の懸念」を理由に、新規の外国製ドローンと部品を『Covered List』に追加し、米国内での新モデル販売に必要なFCC承認が得にくくなる見通しです。 この動きは、各業界で落胆と反対の声を広げています。
何が起きたのか:FCCの『Covered List』追加で「新規承認」が壁に
今回の焦点は、「すでに市場にある機種」ではなく「これから売る新モデルや新部品」です。FCCが『Covered List』に新規の外国製ドローンと構成部品を加えたことで、ドローンメーカーは米国で新機種や部品を販売するためのFCC承認を取得しにくくなるとされています。
とりわけ影響が大きいと見られているのが、中国本土メーカーです。世界最大のドローンメーカーとされるDJI(中国本土・深セン)が例として挙げられており、今後の製品投入が制度面で制約を受ける構図が強まりました。
DJIが示した反応:「失望」そして安全性・セキュリティへの強調
中国本土・深センに拠点を置くDJIは2025年12月23日、今回の決定に「失望」を表明しました。あわせて、同社は次の点を強調しています。
- 世界中の映像クリエイターに向けて、革新的なツールとインスピレーションを提供することにコミットしてきたこと
- 自社製品は市場でも最も安全でセキュアな部類だという見解
- 米政府機関や独立した第三者による「長年のレビュー」を踏まえた主張であること
規制当局の判断と企業側の説明がすれ違う中で、「安全保障」と「技術・産業利用」の線引きが、いっそう注目される局面に入っています。
なぜ反対が広がるのか:「ドローン=無線機器」ゆえの影響範囲
ドローンは通信機能を前提とするため、FCCの枠組みが市場アクセスを左右しやすい分野です。今回の措置は、特定企業だけでなく、幅広い産業活動の現場に波及し得るとして、落胆や反対の声につながっています。
一方でFCCは、国家安全保障上の懸念を理由にしています。結果として、「懸念への対応」と「現場の実装」をどう両立させるかが、政策面の課題として浮かび上がります。
焦点:米国のドローン製造の自立は「遅れている」との見方も
今回の話題と並んで語られているのが、米国のドローン製造における自立(自国での供給力)が遅れているという指摘です。輸入品への依存度が高い状況で新規承認が絞られると、供給・価格・選択肢に影響が出る可能性があります。
政策が目指す方向が「国内供給力の強化」だとしても、短期的には市場の移行コストが発生しやすく、どの時間軸で何を優先するのかが問われます。
今後の見どころ:制度運用と市場の反応
今後の注目点は、次のような「運用の具体化」に集まります。
- 『Covered List』追加が、新規承認にどの範囲でどう適用されるのか
- メーカー各社が、安全性・セキュリティの説明や検証をどう提示していくのか
- 産業側の反対・懸念が、制度設計や運用の調整につながるのか
2025年末のこの判断は、ドローンをめぐる「安全保障」と「技術利用」のせめぎ合いが、制度の形で前面に出た出来事と言えそうです。
Reference(s):
U.S. ban on new China-made drones sparks disappointment, opposition
cgtn.com








