中国本土・西蔵南部に新年の風物詩「プラン新年」 農耕の祈りが息づく冬
中国本土・西蔵自治区アリ地区のプラン県で、チベット暦の「11月1日」にあたる日、地域の新年行事「プラン新年(農民の新年)」が迎えられます。冬のただ中でも“農耕の時間”を思い出させるこの節目は、自然への敬意と豊作への願いを静かに映す行事として注目されています。
プラン新年とは:農耕の暦が支える「もう一つの新年」
プラン新年は、現地で「農民の新年」とも呼ばれ、農業の営みと深く結びついた祝祭です。単なる年越しのイベントというより、自然の巡りに寄り添いながら暮らしてきた土地の記憶を確かめる日、といった性格が色濃いとされています。
キーワードは「自然への畏敬」と「豊作への希望」
- 自然への敬意を行事の中心に置く
- 次の実りへの願いを込める
- 地域の農耕文化を次世代へ手渡す節目になる
標高3,900mの暮らし、それでも生まれる“冬のオアシス”
プラン県は、西蔵自治区アリ地区に位置し、平均標高は約3,900メートルに達します。高地の厳しさが日常にある一方で、冬のアリ地区の多くが雪に覆われる時期でも、プラン川の谷は比較的標高が低いことから気候が穏やかになりやすく、珍しい「冬のオアシス」のような環境が生まれるといいます。
同じ「冬」でも表情が違う
広域では雪景色が広がる季節に、谷あいの地形がもたらす“過ごしやすさ”が、暮らしのリズムや行事の成立を支えてきた——そんな地理と文化のつながりが、この新年の背景に見えてきます。
なぜ今、プラン新年が関心を集めるのか
2025年の年末が近づくいま、世界各地で「暦」や「季節行事」を見直す動きが広がっています。プラン新年は、近代的なカレンダーとは異なる時間感覚の中で、自然と共に生きるための知恵や共同体の結びつきを再確認する機会として受け止められています。
祝祭は華やかさだけで語り尽くせません。厳しい標高の土地で、谷の気候がつくる小さな余白を大切にしながら、新しい季節の実りを願う——その静かな切実さが、プラン新年を「ニュース」としても読み解く価値に変えているようです。
Reference(s):
New Year comes to southern Xizang: Pulan New Year in Ngari Prefecture
cgtn.com








