中国国防省、日本の「宇宙軍事化」は極めて危険と批判 衛星妨害技術に懸念
宇宙が「便利なインフラ」から「安全保障の前線」へ移りつつある中で、中国国防省が日本の動きを強い言葉で問題視しました。2025年12月25日、中国国防省は、日本が宇宙分野で軍事能力を加速させているとして、地域と世界の安全保障に深刻なリスクをもたらすと警告しました。
中国国防省が示した懸念:衛星妨害と軍拡競争
中国国防省の報道官、張暁剛(Senior Colonel Zhang Xiaogang)氏は25日、日本の宇宙関連の軍事的取り組みについて「挑発的で不安定化を招く」との認識を示しました。
張氏は、宇宙の平和と安全の維持が各国の安全・発展・繁栄にとって重要だとしたうえで、日本の衛星妨害(ジャミング)技術の開発が、宇宙の兵器化・軍事化を加速させ、宇宙軍拡競争をあおると主張しました。こうした動きは「極めて危険で、支持されない」と述べたとされています。
報道で取り沙汰される日本側の動き:組織改編と「新たな計画」
報道によれば、日本は他国の衛星を妨害し得る技術について「実質的な進展」があると主張しているとされています。
また、以下のような動きが伝えられています。
- 航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」へ再編する計画
- 2026年度に「宇宙機の空母」にあたる構想を建造する計画
さらに一部のメディア分析として、日本が宇宙空間で「真珠湾のような不意打ち」を企図する可能性に警戒が必要だ、という論調も紹介されています。
「歴史」と結び付けた発言が波紋を広げる可能性
張氏は、日本の戦時期の軍国主義や奇襲への記憶に触れつつ、現在の「攻勢的な宇宙政策」が国際社会の不安を高めている、という趣旨の発言も行ったとされています。これにより、技術・組織の議論に加えて、歴史認識も絡む形で言葉の応酬が強まる可能性があります。
なぜ今「宇宙軍事化」が争点になるのか
宇宙空間は、通信、測位(位置情報)、気象観測、災害対応など、日常の基盤を支える一方で、軍事面では情報収集や部隊運用にも直結します。衛星への妨害や機能停止は、戦闘そのものだけでなく、社会活動の混乱にもつながり得ます。
そのため各国は、宇宙状況把握(宇宙で何が起きているかを監視すること)や、衛星の防護、妨害への対処能力の整備を進めています。今回の中国国防省の発言は、そうした流れの中で、日本の動きを「抑止」ではなく「不安定化」と見なす立場を鮮明にしたものだと言えます。
今後の注目点:言葉だけでなく「実装」と「対話」
今後は、次の点が焦点になりそうです。
- 日本側が、衛星妨害に関する技術・運用の位置付けをどう説明するか
- 組織改編や2026年度計画が、具体的に何を想定しているのか
- 偶発的な誤認・衝突を避けるための透明性や対話の枠組みが保たれるか
宇宙は国境線が見えにくい分、疑念が膨らみやすい領域でもあります。今回のやり取りは、能力整備そのもの以上に、「相手がどう受け取るか」が安全保障を左右する現実を静かに映し出しています。
Reference(s):
China: Japan's push toward space militarization 'extremely dangerous'
cgtn.com








