中国の生成AI、大規模モデル製品700超が当局手続き完了 5年のデジタル化を数字で読む
2025年末にかけて総括ムードが強まる中、中国の国家インターネット情報弁公室(CAC)は今週(木)、過去5年間で統合回路(半導体)や人工知能(AI)、基礎ソフトウェア分野で進展があったとし、生成AIの大規模モデル関連製品が700超、所定の届け出(手続き)を完了したと発表しました。
「700超の生成AI」——いま何が起きているのか
CACによると、過去5年で生成AIの大規模モデル製品が「700を超えて」届け出手続きを終えました。数字が示すのは、研究開発の動きだけでなく、サービスとして提供されるプロダクトが制度面でも整理されつつある、という現在地です。
届け出の詳細な運用は発表文からは読み取れませんが、利用者向けに展開される製品が増えるほど、技術そのものと同時に、ルールづくりや管理の枠組みがニュースの中心になりやすいことも見えてきます。
第14次五カ年計画(2021〜2025)の到達点:半導体、AI、基礎ソフト
CACは、第14次五カ年計画期間(2021〜2025)における成果として、統合回路、AI、基礎ソフトウェアで「新たなブレークスルー」があったと説明しました。計画期間は2025年で一区切りとなるため、今年(2025年)末は指標の取りまとめが相次ぐタイミングでもあります。
HarmonyOS搭載製品は累計11.9億台超
同期間において、オープンソースのOS(基本ソフト)であるHarmonyOSを搭載した製品数が累計11.9億台を超えたとも発表されました。OSはスマートフォン等の端末体験だけでなく、アプリや開発環境、流通まで含めたエコシステムの土台になるため、規模感そのものが産業面の変化を映します。
「具身智能(embodied intelligence)」は産業応用へ
CACは、embodied intelligence(具身智能)が産業応用に向けて段階的に進んでいるとも述べました。これは、AIがソフトウェア上の生成・判断にとどまらず、機器や現場の動きと結びつきやすくなる方向性を示す言い回しです。
インターネット普及率は79.7%へ、都市と農村の差は縮小
情報化の基盤を示す指標として、CACはインターネット普及率が70.4%から79.7%へ上昇したと説明しました(第14次五カ年計画期間)。
- 都市・農村の普及率格差:5年前と比べて8.2ポイント縮小
- 農業生産での情報技術活用率:22.5%→30%超へ上昇
普及率そのものの上昇に加え、格差の縮小や一次産業での利用拡大が同時に語られている点は、インフラ整備と利活用の両輪を意識した整理に見えます。
2024年の農村ネット小売は2.5兆元超、遠隔医療は全市・県をカバー
消費・生活面のデータとして、CACは2024年の農村部におけるオンライン小売売上高が2.5兆元(約3550億米ドル)を超えたと発表しました。これは第13次五カ年計画期末(2016〜2020)から43%増だとしています。
さらに、遠隔医療(テレメディスン)のサービス網が全国の全ての市・県をカバーしたとも述べました。通信・端末・医療体制の接続は、単なる利便性だけでなく、地域間のアクセスをどう平準化するかという論点とも結びつきます。
数字の読みどころ:規模拡大の次に問われること
今回の発表は、生成AI(大規模モデル)の製品数、OS搭載台数、普及率、農村EC、遠隔医療と、幅広い指標を一度に示しました。規模の拡大が見える一方で、次の焦点は、
- 生成AIの製品が増える中で、制度と運用がどう整うか
- 普及率の上昇が、産業・医療・農業の現場でどの程度の成果に結びつくか
- 都市と農村の差が縮む中で、質(速度・価格・使いやすさ)の差がどう扱われるか
といった点になりそうです。2025年は計画期間の節目でもあり、今後も同種の統計や評価が続く可能性があります。
Reference(s):
Over 700 generative AI large model products complete filing in China
cgtn.com








