神舟21号の宇宙マウス、帰還後に出産 第1世代の子マウス誕生
中国の神舟21号で宇宙環境に滞在したマウスのうち1匹が、地球帰還後に健康な子マウスを出産しました。宇宙での「生存と適応」を調べる実験の一環で、繁殖につながる変化が確認された形です。
何が起きた?――宇宙から戻ったマウスが出産
中国科学院(CAS)の宇宙利用技術・工学センターは(現地時間)12月26日(金)、神舟21号で宇宙に滞在した4匹のマウスのうち、1匹の雌が地球帰還後に妊娠し、子マウスを出産したと発表しました。
発表によると、雌マウスは12月10日に9匹を出産し、そのうち6匹が生存して順調に育っているとのことです。センターはこの結果について、「通常の生存率」だと説明しています。
ミッションの概要――宇宙ステーションで「生存と適応」を観察
4匹のマウスは、宇宙環境下での生存と適応を調べる実験のため、10月31日に打ち上げられました。滞在中は、中国の宇宙ステーション内の小型哺乳類向けの専用飼育装置(小型哺乳類ハビタット)で飼育されました。
その後、マウスは11月14日に地球へ帰還。帰還後に雌1匹が妊娠し、今回の出産につながったとされています。
なぜ注目される?――「宇宙に行った後の繁殖」という重要な断面
今回のポイントは、単に「宇宙に行った」だけでなく、宇宙環境を経験した個体が、帰還後に妊娠・出産し、子が生存しているという点にあります。
- 宇宙環境での影響を、多面的に捉える手がかり:生存だけでなく、帰還後の生理的なプロセス(妊娠・出産・育成)に結果が出た
- 長期滞在を支える基礎データ:宇宙滞在が生体に与える影響は、将来の長期ミッションの検討材料になり得る
- 飼育装置の運用実績:宇宙ステーション内で小型哺乳類を管理し、帰還までつなげた運用の積み重ねが見える
一方で、今回の発表は「1匹の雌の出産」という具体例に基づくもので、影響の範囲や要因をどこまで一般化できるかは、今後のデータの積み上げが焦点になりそうです。
時系列で整理――今回わかっている事実
- 10月31日:4匹のマウスを神舟21号で打ち上げ(生存・適応実験)
- 宇宙滞在中:宇宙ステーション内の小型哺乳類向け飼育装置で生活
- 11月14日:地球へ帰還
- 帰還後:雌1匹が妊娠
- 12月10日:9匹を出産、6匹が生存し順調
- 12月26日(金):中国科学院の宇宙利用技術・工学センターが発表
静かな問い――「宇宙で生きる」をどう確かめていくか
宇宙実験は、派手な成果だけでなく、帰還後の変化や次世代へのつながりといった地味に見える断面に、重要なヒントが潜むことがあります。今回の子マウスの誕生は、その一端を示すニュースとして、今後の追加データとあわせて注目されます。
Reference(s):
cgtn.com








