中国で「環境法典」など3法案を審議へ 全人代第4回会議に提出決定
中国で環境政策の“土台”を大きく組み替える可能性がある「環境法典」草案など3つの法案が、全国人民代表大会(全人代、NPC)第14期の第4回会議に提出され、さらに審議されることになりました。
12月27日の決定:環境法典・民族団結・国家計画の3法案
全国人民代表大会常務委員会は2025年12月27日(土)、3つの草案を全人代第14期第4回会議へ提出し、引き続き審議する方針を決めました。決定は、同常務委員会が12月22日(月)から27日(土)まで開いた会議の最終日に採択されたとされています。
- 環境法典(環境コード)草案
- 民族団結・進歩促進法草案
- 国家発展計画法草案
「環境法典」とは:民法典に続く2つ目の“成文法典”に
環境法典の編纂(へんさん)は、中国共産党中央委員会による大きな意思決定と位置づけられ、「美しい中国」イニシアチブを全面的に進め、人と自然の調和を促すうえで重要な意味を持つと説明されています。
草案が採択されれば、環境法典は2020年に採択された民法典に続く、中国で2つ目の正式な「法典(コード)」になる見通しです。環境法典の編纂作業は2023年に始まったとされています。
なぜ“法典化”が注目されるのか
複数の法律・規定にまたがりやすい環境分野を、法典という形で体系化しようとする動きは、政策の方向性だけでなく、行政運用や遵守の枠組みを「読みやすい形」に整える狙いがあると受け止められています。審議の過程では、制度の全体像と実効性のバランスが焦点になりそうです。
民族団結・進歩促進法草案:新時代の民族工作の経験を整理
民族団結・進歩促進法草案は、「新時代」における党の民族工作で得られた歴史的な成果と経験をまとめ、反映したものだとされています。草案には、全体的な要求、重要な原則、関係各主体の責任などが盛り込まれ、「中華民族共同体」という意識を強め、その共同体づくりを進めるための法的基盤を提供すると説明されています。
国家発展計画法草案:計画の策定と実行を支える“基本法”へ
国家発展計画法草案は、国家発展計画の策定を規律し、その実施を確保するための「基本法」となることが意図されています。草案は、これまでの国家発展計画の成功経験を踏まえつつ、計画の作成、審査・承認、実施、監督に関するルールを定め、国の発展の青写真を描き、遂行していくための法的支えを強めるとされています。
今後の見どころ:3法案はどう連動していくのか
今回の3法案は、環境・社会統合・経済運営のそれぞれに関わりつつ、政策の実行段階で相互に影響し合うテーマでもあります。今後の審議では、次のような点が注目されます。
- 環境法典で、既存の環境関連ルールがどのように整理・体系化されるのか
- 民族団結・進歩促進法が示す責任や原則が、具体的にどの領域へ及ぶのか
- 国家発展計画法が、計画の「作る側」と「実行する側」をどう結び、監督をどう位置づけるのか
法案はいずれも、提出後の審議を通じて内容が磨かれていくプロセスにあります。環境と成長、社会統合と制度運用をどう両立させるのか——中国本土の法制度がどの方向へ整備されるのかを読み解く材料になりそうです。
Reference(s):
China to deliberate draft environment code, two other draft laws
cgtn.com








