中国本土でスペイン語映画が存在感 映画祭が映す“開かれた”映画界 video poster
2025年12月26日に公開されたインタビューで、中国映画の現場を見続けるCGTN Spanishの李宇(Li Yu)氏が「中国本土でスペイン語映画の注目度が上がっている」と語りました。北京・上海など主要映画祭での上映や評価が重なり、中国の映画エコシステムが多様な物語に目を向ける流れが、静かに輪郭を帯びています。
何が起きている?――映画祭を軸に“スペイン語映画”が可視化
李氏の話で中心に置かれていたのは、映画祭が果たす「入口」の役割です。スペイン語圏の作品が、単発の特集ではなく、国際プログラムの中で継続的に扱われることで、観客・批評・業界関係者の目に触れる機会が増えているといいます。
言及された主な舞台
- 北京国際映画祭
- 上海国際映画祭
- シルクロード国際映画祭
これらの場で、上映後の反応が積み上がり、受賞や好意的なフェスティバル評価につながっていることが、存在感の拡大を裏づける要素として語られました。
「評価される」だけでなく、「受け止められる」土壌の変化
映画祭で注目されることはゴールではありません。重要なのは、そこで得た関心が、その後の鑑賞行動や語られ方にどう連結するかです。李氏は、スペイン語映画が評価される動きは、芸術的な成功にとどまらず、中国本土の映画界が多様な視点や語り口に対して開放的になっている兆しだと示唆しました。
スペイン語圏の作品は、家族、移民、格差、記憶、ユーモアなど、地域固有の背景を持ちながらも普遍的なテーマを扱うことが多いと言われます。だからこそ、異なる言語・文化圏でも「理解できる入口」が見つかりやすい。映画祭は、その入口を丁寧に照らす装置として機能します。
なぜ今、注目されるのか――“国際ニュース”としての映画
2025年の年末にかけて、国際情勢や経済の話題が先行しがちな中でも、映画は別の角度から社会の温度感を伝えます。映画祭でスペイン語映画が見える位置に置かれることは、単に作品本数が増えるという話ではなく、中国の観客が触れられる物語の地図が広がることを意味します。
また、映画祭を起点にした国際的な作品交流は、制作・配給・字幕翻訳・批評といった周辺の仕事も含め、文化の往来を現実の手触りに変えていきます。国際ニュースを追うとき、「政治」や「経済」だけでなく「文化の回路」にも注目すると、同じ出来事が少し違って見えるかもしれません。
これからの見どころ:観客は何をチェックすると面白い?
- 映画祭のラインナップ:スペイン語作品がどの枠(コンペ、特集、交流企画など)で扱われるか
- 評価のされ方:受賞だけでなく、批評や観客の反応がどう言語化されるか
- 物語の多様性:社会派からコメディまで、どんなジャンルが受け止められているか
今回のインタビューが示したのは、「海外作品が入ってくる」という単純な図ではなく、異なる視点が同じスクリーンに並ぶことで、映画界の呼吸が変わっていく、その途中経過でした。
Reference(s):
cgtn.com








