ノーベル賞受賞者が語る長寿のヒント:食事・運動・前向きさ・目的意識 video poster
長寿のカギは「食事、運動、態度(心の持ち方)、そして目的意識」。2007年ノーベル生理学・医学賞受賞者のマリオ・R・カペッキ教授が、CGTNの独占インタビューでこう強調しました。遺伝子の役割にも触れつつ、平均寿命が伸び続ける流れへの楽観的な見方も示しています。
カペッキ教授が挙げた「長寿の4要素」
インタビューで教授が繰り返し語ったのは、日々の積み重ねが体と心の両方に効いてくる、という感覚です。ポイントは次の4つでした。
- 食事:日々の食生活が土台になる
- 運動:体を動かし、脳を支える
- 前向きな態度:気分だけでなく、行動の継続に関わる
- 目的意識:関心を保ち、「達成している感覚」を持つ
「遺伝子は関わる。でもそれだけではない」
教授は、長寿を含め「遺伝子はあらゆることに関与している」と述べています。一方で、生活習慣や姿勢の重要性も明確に語りました。長寿が“生まれつき”で決まるというより、要因が重なって結果として表れる、という捉え方がにじみます。
平均寿命はこれからも伸びる?教授が示した見通し
平均寿命が伸びるトレンドについて教授は楽観的で、「20年後に、さらに20年長く生きられるようになっていても驚かない」といった趣旨の見方を示しました。伸び続ける寿命を前提にしたとき、個人の生活設計や社会の仕組みがどう変わるのか——静かに考えさせる一言です。
運動が“脳”に効く理由:酸素は体が運ぶ
教授は身体活動の重要性を、脳の働きと結びつけて説明しました。脳が必要とする酸素は「空気から直接」得るのではなく、体が運んで届けるものだという考え方です。だからこそ、体を動かして循環を支えることが大切だ、と語っています。
80代でも「50〜60代並み」の体力評価――中国本土・上海での測定
ジョギングを楽しむという教授は最近、中国本土の上海交通大学にある運動トランスレーショナル・メディシン・センターで、フィットネス評価とサイクリングテストを受けました。80代でありながら、結果は健康な50〜60代の成人に匹敵する体力レベルを示したといいます。
目的意識は「変えていい」——年単位、10年単位で
長く生きることが“時間の延長”だけにならないために、教授が重視したのが目的意識でした。関心を保ち、「自分は何かを成し遂げている」と感じられることが重要だと述べています。
さらに印象的なのは、「いまの取り組みが満たしてくれないなら、変えられる」と語った点です。年ごと、あるいは10年単位で変えていくこと自体が健康的だとし、教授自身も変化を続けてきたと振り返りました。
研究者としての横顔:分子遺伝学と“ノックアウトマウス”
カペッキ教授は1937年にイタリアで生まれ、分子遺伝学の第一人者として知られます。哺乳類細胞での遺伝子ターゲティングを切り開き、特定の遺伝子を働かなくした「ノックアウトマウス」を作り出した功績で広く評価されてきました。これらの成果は、遺伝子機能の体系的研究を進め、遺伝性疾患、がん、発達障害などの研究に大きな影響を与えたとされています。
印象に残る言葉:
「満たされないなら、変えればいい。年ごとでも、10年ごとでも」——“続ける”だけでなく、“更新する”発想が長寿を支えるのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








