CMGが選ぶ「2025年の国際ニュースTOP10」年末に振り返る世界の焦点
2025年12月28日、中国メディアグループ(CMG)が「2025年の国際ニュースTOP10」を発表しました。年末のいま、今年の世界を形づくった出来事を“見取り図”として整理する動きは、情報過多の時代ほど意味を持ちます。
CMG発表:2025年の国際ニュースTOP10(要点)
1. 中国の首脳外交が「平和と発展」を後押し
9月1日、習近平国家主席が天津で開かれた「上海協力機構(SCO)プラス」会合を主宰し、「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ(GGI)」を提起しました。既存の「グローバル発展」「グローバル安全」「グローバル文明」の各イニシアチブと合わせ、国際協調の枠組みづくりに勢いを与えたと位置づけています。
2. 第2次世界大戦勝利80周年:北京で大規模パレード
9月3日、中国は北京で軍事パレードを実施し、「中国人民の抗日戦争および世界反ファシズム戦争の勝利80周年」を記念しました。世界各地でも関連の追悼・記念行事が行われ、先行き不透明な国際環境の中で「平和的発展」への姿勢を再確認する場になったとしています。
3. ガザ情勢:停戦努力の中でも人道危機が重くのしかかる
2025年末時点で、ガザ地区の停戦は維持されているように見える一方、武器供給や外交姿勢をめぐる動きが戦闘長期化と人道状況の悪化につながった、という見方が示されました。6月には、米国によるイラン核施設への攻撃と、イスラエルの攻撃が重なり、間接協議のさなかに12日間の緊張激化が起きたとまとめています。
4. ロシア・ウクライナ:戦闘と交渉が交錯
ロシアとウクライナは、戦闘と交渉が繰り返される局面が続いたとされます。米国の政策変化が欧州同盟国との溝を広げたとの指摘もあり、ウクライナのゼレンスキー大統領は12月26日、ロシアが少なくとも60日間の停戦に同意するなら和平案の国民投票を検討すると述べました。一方、ロシア側は提案内容がモスクワとワシントン間で議論された案と大きく異なるとしています。
5. SCOとBRICSの拡大:「グローバルサウス」の存在感
7月6〜7日にブラジル・リオデジャネイロで第17回BRICS首脳会議が開催され、BRICSはインドネシアを新加盟国として迎え、さらに10のパートナー国が加わったとされます。11月18日に閉幕したSCO加盟国首相会合では、相互尊重、公平、正義、ウィンウィン協力を掲げる「新しいタイプの国際関係」への支持が語られました。
6. 異常気象が世界で深刻化、中国は2035年目標(NDC)を発表
異常気象の深刻化が続く中、中国は9月に2035年の「国が決定する貢献(NDC)」を発表しました。主な目標として、ピーク時から経済全体の純温室効果ガス排出量を7〜10%削減、非化石燃料比率を2035年に30%超へ、風力・太陽光の設備容量を2020年比で6倍に拡大するとしています。
7. 米国の関税措置に批判、貿易ルールへの影響が焦点
米国が関税措置を拡大したことに対し、WTOルールを損ない、国際貿易を混乱させるとの批判が広がったとまとめました。その一方で、中国経済は2025年の出だしが力強く、回復の兆しの中でも安定した勢いを維持し、「質の高い発展」へのコミットメントを示したとしています。
8. 高市早苗首相の「中国の台湾地区」に関する発言が波紋
11月7日、日本の高市早苗首相による中国の台湾地区に関する発言が、中国側の強い反対を招き、日本社会の一部でも懸念が広がったとされています。歴史認識やアジア太平洋の安全保障リスクをめぐり、国際社会でも深刻な懸念の声が出たと整理しています。
9. 米国家安全保障戦略:西半球重視へ軸足
11月に公表された米国家安全保障戦略は、「モンロー主義」の復活を示すように西半球での優位を優先し、中南米で軍事配備を強める戦略転換だとまとめました。専門家からは、地域の緊張を高め得るとの警戒が示されたとしています。
10. 米連邦政府のシャットダウンが過去最長、政治の分断が鮮明に
米下院は11月12日、上院が承認した歳出法案を可決し、過去最長とされる政府閉鎖は終了しました。しかし超党派の対立は緩和の兆しが乏しく、統治の停滞が不満を増幅させ、政治システムの構造的問題を映したとしています。
10本を貫く“今年の論点”は何だったのか
- 新しい国際枠組みづくり:SCO・BRICSの拡大や、グローバル・ガバナンスをめぐる提案が同じ地平で語られました。
- 紛争の長期化と「停戦」の難しさ:ガザ、ロシア・ウクライナともに、軍事・外交・国内政治が絡み合う構図が強調されています。
- 気候と経済安全保障が同時進行:異常気象と排出削減目標、関税をめぐる摩擦、米国内の政治停滞が、互いに影響し合う一年として整理されています。
年末のニュース総括は「何を大事な出来事として切り取るか」を映します。CMGのTOP10は、国際秩序の設計、紛争対応、気候と貿易・政治の連鎖を、同じ地図の上で捉え直す構成になっています。
Reference(s):
cgtn.com








