中国本土の貿易は底堅く推移、摩擦は高水準でも「緩和の兆し」
中国本土の貿易について、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)が「外部環境に摩擦は残る一方で、全体としては一部緩和の兆しがあり、対外貿易は底堅い」との見方を示しました。2025年末に向けて、米中の経済・貿易関係を“安定の力”として位置づける動きも重なり、企業の現場では対話と案件形成が続いています。
CCPIT:今月(12月)、米国で25社が商談・交流
CCPITによると、今月(2025年12月)、主要産業の中国企業25社で構成する代表団を米国に派遣し、170を超える米国企業・機関と、20回以上のマッチメイキング(取引先開拓)イベントを実施しました。参加先にはApple、HP、Micronなどが含まれるとしています。
両国首脳の合意を踏まえ、経済・貿易を「関係の安定装置」に
CCPITは、釜山での両国首脳会談で形成された共通認識を進めること、さらに11月24日の電話協議でも、経済・貿易関係を中国本土・米国関係の「安定の力」として位置づけることが確認されたと説明しました。政治・安全保障の論点が注目されやすい中でも、企業活動が対話の回路を保つ構図が示された形です。
貿易摩擦指数は高止まり。ただし「措置総額」は減少
CCPITが公表した10月の「グローバル貿易摩擦指数」は104で、高水準が続いています。一方で、世界全体の貿易摩擦措置の総額は、前年同月比で7.3%減、前月比で1.2%減となり、「部分的な緩和」を示す数字だとしています。
中国本土に関わる摩擦も高水準だが、前年差では大きく減少
中国本土に関わる貿易摩擦も指数102と高止まりする一方、関連措置は前年同月比で33.2%減少したとされています。指数の“高さ”と、措置の“総量の変化”が同時に語られている点は、足元の摩擦が残りつつも、圧力が一方向に強まっている局面とは限らないことを示唆します。
現場の動き:11月の商業証明書が21.6%増
CCPITによれば、公式データとして、11月に中国本土の貿易促進システムが発行した商業証明書は79万1,600件で、前年同月比21.6%増でした。書類発行の増加は、輸出入を含む越境取引の実務が継続していることをうかがわせます。
いま何がポイントか:摩擦の「残存」と、対話の「持続」
- 摩擦はなお高水準:指数は100超で推移し、警戒感が消えたわけではありません。
- ただし緩和の兆し:措置総額の減少が示され、状況が固定化していない可能性があります。
- 企業の接点が増えている:12月の代表団派遣と多数の商談機会が、ビジネス回路の維持を裏付けます。
年末のいま、数字は「分断」か「回復」かの単純な二択では捉えにくい現実を映します。摩擦の温度感を測りつつ、どの領域で対話が続いているのか——今後の通商環境を読むうえで、こうした“両方のサイン”を丁寧に追う必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








