中国、イスラエルの「ソマリランド承認」に反対表明 国連安保理で緊急会合
アフリカ東部の「角(ホーン)」地域をめぐる緊張が高まる中、中国は2025年12月29日(現地時間・月曜日)、国連安全保障理事会の緊急会合で、イスラエルによるソマリランドの「独立した主権国家」としての承認に強く反対する立場を表明しました。
安保理で何があったのか:ポイントは「領土保全」
国連で発言したのは、中国の国連副常駐代表である孫磊(Sun Lei)氏です。孫氏は、イスラエルの承認が「アフリカの角地域の緊張をさらに高めた」とし、地域機構や周辺国から即時に強い批判や非難が出ている状況に触れました。
そのうえで孫氏は、国連憲章の根幹として「国家の主権と領土一体性の尊重」を挙げ、国連加盟国が厳格に遵守すべき原則だと強調しました。
中国の主張:ソマリランドは「ソマリア領の不可分の一部」
孫氏は、ソマリランドについて「ソマリア領土の不可分の一部」であると述べ、中国としてソマリアの主権・統一・領土保全を支持し、「領土分割につながるいかなる行為にも反対する」と表明しました。
また、この問題は「ソマリアの内政」であり、地域外の国々に対しては「不当な干渉をやめるべきだ」と訴えました。さらに、他国の分離独立勢力を自国の地政学的利益のために支援する行為を戒める趣旨の発言も行いました。
イスラエルとソマリランド当局への呼びかけ
孫氏は、イスラエルに対し、国連憲章と国際法の遵守、国際社会の呼びかけへの配慮を求め、「誤った行為を直ちに是正し、悪影響を早期に取り除く」よう促しました。
同時に、ソマリランド当局に対しても、状況を正しく理解し、分離独立活動や外部勢力との連携を停止し、ソマリア連邦政府との対話の軌道へ戻るよう求めたとしています。
背景:ソマリアは「政治・治安移行の重要局面」
孫氏は、ソマリアが政治・安全保障の移行における重要局面にあるとの認識を示し、国際社会には次のような支援が必要だと述べました。
- テロ対策能力の強化支援
- 政治対話の前進
- 国民統合(ナショナル・ユニティ)の促進
こうした国内の移行期に、外部の動きが地域の不安定化要因になり得る、という問題意識が今回の発言の軸になっています。
いま何が焦点になるのか:承認が生む「連鎖」と「反発」
今回の争点は、ソマリアの領土保全をどう扱うかという国際法上の原則と、地域の政治・安全保障環境の現実が交差する点にあります。国家承認は外交上の強いメッセージであり、当事者間の対話の空気、周辺国の警戒感、地域機構の調整に影響を与えます。
孫氏は「中国はソマリアおよび地域諸国の良き友人として、ソマリアの主権・統一・領土保全を引き続き支持し、公平と正義を守り、国際社会とともに地域の平和・安定・発展に取り組む」と述べました。今後は、安保理や国際社会が緊張緩和と政治対話をどう後押しできるかが焦点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








