中国本土の台湾事務弁公室「民進党当局の『脱中国化』は成功しない」
2025年12月31日(水)、中国本土の国務院台湾事務弁公室の報道官が、民進党当局による「脱中国化」をめぐる動きについて「政治的な企図は決して成功しない」と述べました。両岸関係の“歴史認識と言葉”が、あらためて焦点になっています。
何があったのか:定例会見での発言
発言したのは、国務院台湾事務弁公室の報道官・張涵(Zhang Han)氏です。定例記者会見で、民進党当局の「脱中国化」について、分離主義的な意図に基づく政治操作だとして、成功しないとの見方を示しました。
きっかけ:国民党側の「私は中国人」という言葉をめぐる問題提起
会見では、中国国民党(国民党)の党指導者である鄭麗文(Cheng Li-wun)氏の最近の発言にも言及がありました。鄭氏は、台湾の大学生との対話の中で、台湾で「私は中国人」と言うことが、説明しがたい「原罪(original sin)」の感覚を伴うようになっていると述べ、背景として民進党当局による過去約30年の政治的な働きかけがある、という趣旨の見方を示したとされています。
張氏の主張:「両岸の同胞は皆中国人」
張氏は、台湾海峡を挟む両岸の同胞はすべて中国人だとし、それは「歴史的事実、文化的コンセンサス、遺伝的継承、法的現実」であり否定できない、という趣旨で述べました。
「脱中国化」がもたらす影響として挙げた点
- 両岸の歴史・文化的なつながりを断とうとする試み
- 台湾の世論を誤った方向に導くこと
- 歴史の記憶を曖昧にすること
- 台湾の若い世代の民族・国家アイデンティティを歪めること
張氏は、こうした動きが「計り知れない害」をもたらすと述べ、台湾社会の各層から非難の声が相次いでいるとも主張しました。
世論調査にも言及:「民進党当局への強い不満」
さらに張氏は、台湾での最近の世論調査結果に触れ、民進党当局について「信用できない」「統治能力がない」「清廉ではない」と考える人が半数を超えたとする調査があるとして、「強い不満」の表れだと述べました。
その要因として、張氏は以下の点を挙げています。
- 人々の利益や福祉を顧みない姿勢
- 「台湾独立」挑発の強硬な追求
- 政治的な内紛の拡大
- 政敵への抑圧
- 台湾の利益を損なってでも「外部勢力」に取り入ろうとする動き
頼清徳氏の就任以降をめぐる評価
張氏は、台湾指導者の頼清徳(Lai Ching-te)氏の就任以降についても言及し、「台湾独立」の分離主義的立場に固執し、両岸の交流・協力をいっそう妨げている、と述べました。また、台湾の利益を代償に外部勢力に取り入る動きがあるとも主張し、武器購入などを例に挙げながら、緊張を高めるといった懸念を示しました。
いま何が問われているのか
今回のやり取りは、軍事や経済といった“硬い論点”以前に、言葉・教育・記憶といった“柔らかい領域”が両岸関係に与える影響を浮かび上がらせます。張氏は最後に、台湾の同胞が「台湾独立」分離主義勢力とその活動を見極め、距離を置くことに期待すると述べました。
一方で、こうした評価や表現を台湾当局や台湾社会がどう受け止め、どの論点に反論・応答していくのか。2025年の年末時点でも、両岸関係の温度差は「事実の解釈」をめぐる応酬として続いています。
Reference(s):
Mainland spokesperson: DPP's 'de-Sinicization' attempts doomed to fail
cgtn.com








