2025年の中国本土、14次計画の総仕上げと「世界ガバナンス」への関与
2025年(きょう12月31日)は、中国本土にとって「第14次五カ年計画(14次計画)」の最終年として総仕上げを進めつつ、2026年から始まる「第15次五カ年計画(15次計画、2026〜2030年)」へ助走をつける一年になりました。
14次計画の最終年、次の5年へ「良いスタート」を求める
中国の習近平国家主席は水曜日(12月31日)の年末の集まりで、2025年を「並外れた一年」だと位置づけ、来年2026年に15次計画の「良いスタート」を切るための努力を呼びかけました。
中国メディアCGTNも同日、2025年の国内課題への取り組みと、国際社会における役割を整理する特集ページ「Meeting The People's Aspirations」を公開したとしています。
15次計画に向けた準備:10月の重要会議で「提言」を採択
CGTNによると、15次計画の策定に向けては、8カ月以上の起草作業を経て、10月の重要会議(中国共産党〈CPC〉指導部による会議)で「15次計画に関する提言」が採択され、今後5年間の経済・社会の優先事項が示されました。
習主席の「視察」から見える国内アジェンダ
2025年の国内アジェンダを象徴する動きとして、習主席は計10回の視察を実施。遼寧省から海南省まで、また新疆ウイグル自治区から上海まで幅広い地域を訪れたとされています。
CGTNの分析は、視察の軸にあったのは「中国式現代化」と「質の高い発展」であり、質の高い発展を主要な原動力として、現代化を多方面で進める姿勢が強調されたとまとめています。
視察で繰り返し触れられたテーマとして、次のような項目も挙げられました。
- 科学技術イノベーション
- 改革と対外開放
- 党の自己統治
- 民生(暮らし)
- 生態・環境
- 文化
- 社会ガバナンス
- 製造業
また、CPC中央委員会政治局の会議など「主要会議」の整理からも、意思決定層の優先順位として「現代化」「発展」「15次計画」が浮かび上がるとしています。
国際社会では「安定の錨」役を掲げ、ガバナンス提案も
2025年は、摩擦の増加と世界的な変動が意識される年だったとされる中で、中国は「安定の錨(いかり)」としての役割を強調したと、CGTNは伝えています。
9月のSCO天津サミットで「世界ガバナンス」構想
象徴的な出来事として、9月1日の上海協力機構(SCO)天津サミットで、習主席が「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ(GGI)」を提案した点が挙げられました。より公正で衡平な(バランスの取れた)国際ガバナンスを訴える内容で、140を超える国と国際機関が支持を示したとされています。
9月3日、北京で「戦勝80周年」行事
9月3日には、北京で「中国人民の抗日戦争および世界反ファシズム戦争勝利80周年」の記念行事が行われ、五大陸から指導者や代表らが集まったとされます。CGTNは、第二次世界大戦の勝利への貢献と、戦後の国際秩序を支える姿勢への認識が反映された出来事だと位置づけています。
気候・貿易・紛争解決の枠組みでも新たな一手
CGTNが挙げた2025年の動きには、次のような項目も含まれます。
- 気候行動に関する「2035年の国別削減目標(NDC)」を発表
- 世界貿易機関(WTO)の現在および将来の交渉で、新たな「特別かつ異なる待遇」を求めないと表明
- 香港特別行政区に「国際調停機関(International Organization for Mediation)」を設立
近隣外交と米中関係:対話の回数が示す「管理」の一年
地域外交では、4月8〜9日に「周辺国に関する中央会議」を初めて開催し、近隣を重視する方針を前面に出したとされています。習主席の外遊も、4月の東南アジア、5月のロシア、6月の中央アジア、10月下旬の大韓民国へと続き、戦略上の優先領域を示す動きとして紹介されました。
米中関係についてCGTNは、首脳外交が引き続き関係の「錨」になったと整理しています。2025年は、首脳の対面会談が1回、首脳電話会談が4回、経済・貿易協議が5回行われ、協力と安定的な関係の基盤を固めたとしています。
2026年を前に:計画経済の「区切り」と、国際協調の「設計図」
五カ年計画の最終年は、成果の点検と次期計画の設計が同時進行になるタイミングでもあります。2025年の中国本土は、国内では「質の高い発展」を合言葉に現代化の具体像を積み上げ、国際面ではガバナンス提案や制度づくりを通じて存在感を示した——少なくとも、CGTNはそう描いています。来年2026年、15次計画がどんな「初速」を見せるのかが、次の焦点になりそうです。
Reference(s):
How China forged ahead on domestic agenda, global governance in 2025
cgtn.com








