ALS患者の蔡磊氏、2026年元旦の公開書簡で近況と治療研究の進展を報告 video poster
2026年の年明け、ALS(筋萎縮性側索硬化症)と向き合う蔡磊(さい・らい)氏が、世界の「ロックトイン」当事者に向けた公開書簡を発表しました。健康状態の率直な報告とともに、ALS治療を目指す国際共同の取り組みが進んでいることを伝えています。
何が起きたのか(2026年元旦の公開書簡)
公開書簡を出したのは、47歳で、中国本土の大手EC企業JD.com(京東)の元副社長でもある蔡磊氏です。書簡は視線入力(アイトラッキング)技術だけで全文を作成したとされています。
ALSとは:進行性で、いまも「治療法がない」とされる難病
ALSは脳と脊髄の神経細胞に影響する希少疾患で、筋肉の動きをコントロールしづらくなるなど、身体機能が徐々に失われていくと説明されています。平均生存期間は2〜5年とされ、現時点では根本的な治療法がない状況だといいます。
蔡氏は診断から6年が経ち、研究加速やデータ駆動型のプラットフォーム構築に力を注いできたとしています。
病状の近況:ALSFRS-Rが一桁に
書簡の中心は、病状が「後期段階」に入ったという近況です。身体機能を測る標準的な指標とされるALS Functional Rating Scale(ALSFRS-R)のスコアが、満点の48から一桁まで低下したと明かしました。
その影響として、以下のような変化が語られています。
- 移動能力の大幅な低下
- 発話の困難が増している
- 呼吸機能にも困難が出てきている
「心は明晰なのに動けない」——ロックトインの苦しさ
蔡氏はALSを「想像を超えて残酷」と表現し、意識がはっきりしたまま身体が動かない状態を「磁石で固定されたように動けない」と描写しました。身体的負担が強まる中で孤立感が生まれ、それは「植物状態でいることより残酷だ」とも述べています。
それでも1日10時間以上、研究のために働く理由
一方で蔡氏は、身体的な制約が厳しくなっても、1日10時間以上活動を続けているとしています。重心はあくまで科学的ブレークスルーに置かれており、「命を救う根本の鍵」だという認識が示されました。
国際共同研究の「進捗」を伝える意味
今回の公開書簡では、ALSの治療を目指す国際共同の取り組みが大きく前進しているとも言及されました。個人の闘病記にとどまらず、研究・データ・連携の話を同時に届けた点が特徴です。
年明けのタイミングでの発信は、当事者や家族、研究者コミュニティにとって、いまどこまで進み、何が壁になっているのかを共有する節目にもなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








