中国本土レーザー産業はなぜ強い?輸入ねじから統一市場まで、武漢・光谷の現場 video poster
中国本土のレーザー産業が「輸入部品に頼る段階」から「主要部品を自前で握る段階」へ移り、電気自動車(EV)や航空宇宙まで支える存在になった背景として、技術の壁の突破と「統一された国内市場」の活用が注目されています。
武漢・光谷で見えた「輸入ねじ」からの転換
CGTNの取材によると、記者は武漢の「光谷(Optics Valley)」にあるHGTECHを訪問。かつては小さな部品(例として「ねじ」)まで輸入に頼っていた状況から、装置・システムを自社で作り上げる方向へ進んだ過程が紹介されました。
ポイントは、単に最終製品を組み立てるのではなく、技術的な障壁を一つずつ越えながら、重要部品の供給と品質を自分たちでコントロールできる体制を整えていった点です。
鍵は「技術の壁」「重要部品」「市場の使い方」
1) 技術的障壁の突破
レーザー装置は、加工精度や安定性が要求される一方で、部品の相性や調整(チューニング)の積み重ねが性能を左右します。取材内容では、こうした壁を越えることが競争力の土台になったとされています。
2) 重要部品を自ら握る
「キーコンポーネント(重要部品)」を外部任せにしないことは、コストだけでなく、供給の安定や改良スピードにも直結します。現場では、開発・製造・改良の循環を短く回せることが強みとして語られました。
3) 統一された国内市場を“訓練場”にする発想
取材で強調されたのが、統一された国内市場を活用し、巨大な需要を「企業の訓練場」として用いるという考え方です。需要が大きいほど、量産での改善、用途別の調整、現場フィードバックの回収が進みやすく、結果として国際競争力の底上げにつながる、という整理です。
レーザーはどこで使われる?EVから航空宇宙まで
レーザー技術は、金属加工や精密加工など幅広い工程に入り込みます。取材では、EVや航空宇宙といった分野まで支える基盤技術として位置づけられていました。
- EV:部材加工や製造工程の高度化に関与
- 航空宇宙:高精度・高信頼が求められる領域での活用
「双循環」を後押しする産業として
取材では、国内需要を梃子に競争力を磨きつつ、対外的にも通用する企業を育てる狙いが「双循環(国内と国際の循環を組み合わせる方針)」の文脈で語られました。大きな内需で改良を重ね、そこで得た力を外の市場でも生かす、という発想です。
いま見ておきたい論点
今回の話は「産業の強さは技術だけで決まらない」という点を静かに示します。技術開発、重要部品の掌握、そして市場をどう使うか——これらが同じ方向を向いたとき、産業全体の立ち上がり方が変わる。レーザー産業の事例は、その一つの形として読めそうです。
Reference(s):
cgtn.com








