中国の砕氷船「雪龍」、南極・秦嶺基地任務を終えNZへ補給と乗員交代
南極での観測は「現場を回す物流」と「人を回す交代」で成り立ちます。中国の砕氷船「雪龍(Xuelong)」が秦嶺基地での作業を終え、2026年1月3日(土)にニュージーランド・リトルトン港へ向けて出航しました。
秦嶺基地で何が行われたのか
雪龍は中国の第42次南極科学考察の一環として秦嶺基地で任務にあたり、物資の荷揚げと回収、人員の入れ替えを実施しました。
物資輸送と人員交代の内訳
- 基地へ移動(船→基地):38人
- 船へ復帰(基地→船):11人
- 荷揚げ:約1,450トン(科学機材、生活・運用物資、工事資材、燃料など)
- 回収:約500トン(建設廃棄物など)
南極の基地運用では、物資の「持ち込み」と同じくらい「持ち帰り」も重要です。廃棄物の回収は、基地の継続運用や環境管理の面でも欠かせない作業になります。
科学活動は空から海まで
任務中、雪龍は基地支援だけでなく、空中写真撮影(空撮)や海洋の測量・マッピングも行ったとされています。基地周辺の地形や海氷、海の状態を把握することは、今後の観測計画や安全な航行にもつながります。
韓国のジャンボゴ基地にも立ち寄り、隊員移送を支援
雪龍は秦嶺基地を離れる前に、韓国のジャンボゴ基地へ計画的に寄港し、考察隊員21人の移送を支援しました。これらの隊員も、リトルトン港で下船する予定です。
リトルトン港で補給と乗員交代、その先はアムンゼン海へ
リトルトン港では補給と乗員交代を行い、新たに考察隊員34人が乗船した上で、南極のアムンゼン海へ向かう計画です。今後は海洋観測やモニタリング任務を継続するとされています。
第42次南極科学考察の焦点
中国の自然資源部が組織する第42次南極科学考察は、秦嶺基地の支援インフラ整備・最適化、複数分野にわたる総合的な科学調査、重要な研究開発プロジェクトの実施、そして国産機器・技術の新規応用テストを主要任務に掲げています。
南極観測は、海や氷、大気の変化を長期で追うほど価値が増す分野です。今回のように、基地整備と海洋観測が同時並行で進む動きは、現場の運用力そのものが研究の土台になっていることを静かに示しています。
Reference(s):
Chinese icebreaker heads to New Zealand for resupply, crew rotation
cgtn.com








