中国本土で衛星ネット活用、1500km遠隔操縦の消防ドローン実証 video poster
中国本土で、約1,500km離れた場所から操作する消防ドローンの実証が行われました。衛星インターネットを使い、遠隔地でも“ほぼ遅延なし”で映像確認と操縦ができるとされ、災害対応の形を変える可能性が注目されています。
何が起きた?:衛星ネットで「遠隔消火」を模擬
北京拠点の商業宇宙企業「Galaxy Space(銀河航天)」は最近、自社の衛星インターネット網を使った遠隔の消火救助ミッションを想定したデモを実施しました。デモでは、ドローンを投入して火災を消し止める流れをシミュレーションしたとされています。
同社の実験的なネットワークは、現時点で運用中の衛星8基で構成されているとのことです。
技術のポイント:低軌道衛星と直結し、HD映像で即応
このドローンにはフェーズドアレイ(電子走査式)アンテナ端末が搭載され、低軌道(LEO)衛星と直接つながる仕組みだといいます。これにより、次のような運用が可能になると説明されています。
- 高帯域・低遅延の通信
- ライブHD映像を見ながら状況把握
- 火勢の推移をリアルタイムで追跡
- 操縦の遅れがほとんどない遠隔フライト
なぜ重要?:「到達できない場所」への初動を早める発想
遠隔操縦による消火がスケールするなら、山岳地・森林・危険物のある現場など、地上部隊がすぐに入りにくい環境でも、初動を早められる可能性があります。結果として、
- 現場到着までの時間短縮
- 消防隊員のリスク低減
- 被害拡大の抑制
といった効果が期待される、という見立てです。
背景:商業宇宙と「低空経済」の接点が見えてきた
今回のデモは、商業宇宙技術(衛星通信)と、ドローンなど低高度での産業活動を指す「低空経済」が重なっていく将来像も示唆します。通信インフラが地上に限られない設計になれば、災害対応のほか、点検・物流・監視など幅広い分野で運用の自由度が増す、という見方もあります。
今後の焦点:実運用に必要な検証は?
一方で、今回の内容はあくまでデモであり、実運用を見据えるならより厳しい条件での継続検証が焦点になりそうです。たとえば、広域での安定通信、複数機運用時の管制、安全確保の手順など、現場に組み込むための詰めは多いはずです。
それでも、1,500kmの距離で「見て・判断して・動かす」を成立させる試みは、災害対応の時間軸を短くする発想として、2026年のいま改めて注目を集めています。
Reference(s):
cgtn.com








