中国首相李強が広東視察 革新主導と大湾区連携で15次五カ年計画へ助走
2026年1月、中国首相の李強氏が中国本土の広東省を視察し、「革新(イノベーション)主導の発展」を改めて前面に押し出しました。2026〜2030年の第15次五カ年計画を“良いスタート”で始めるというメッセージが、具体的な現場とセットで示された形です。
何があった?:1月3日(土)〜5日(月)に広東省を視察
発表によると、李氏は1月3日(土)から5日(月)にかけて広東省を視察し、改革開放の先頭に立ち続けること、そしてイノベーションを軸に競争力を固めることを呼びかけました。
深圳:香港と連携する「科学技術イノベーション協力ゾーン」を確認
深圳では、深圳—香港の科学技術イノベーション協力ゾーンの進捗について説明を受けたとされています。李氏は、科学技術イノベーションが「未来を勝ち取る鍵」だとして、次のような支援を強化する必要性に言及しました。
- 政策面での後押し
- 資金(ファンディング)の確保
- 人材(タレント)の育成・呼び込み
また、広東—香港—マカオのグレーターベイエリア(粤港澳大湾区)の強みを生かして、イノベーション資源を集め、より多くの「ブレークスルー(突破)」を狙う考えも示されました。
「技術は使ってこそ進む」—応用シーン拡大を重視
李氏が繰り返し強調したのが、技術を実装する場(アプリケーションシナリオ)を広げることです。より広い応用を通じて、新技術の高度化や反復(アップグレードとイテレーション)を加速させる狙いがにじみます。
交通回廊と先端技術:大湾区の「つながり」を実務で強める
李氏は、先端技術を十分に活用することに加え、主要な交通回廊をうまく管理・運用し、大湾区の連結性(コネクティビティ)と協調発展を高める重要性にも触れました。研究開発だけでなく、物流・人流・産業配置といった“動脈”の設計が、成長の体感に直結するという発想が読み取れます。
仏山:生活水準の改善が生む「新しい消費」をどう読むか
仏山市では、経済発展と住民の生活水準の改善が、新たな消費需要を生んでいる点に言及し、こうした変化を丁寧に研究するよう求めました。あわせて、より高品質な製品の研究開発を加速させること、そして「需要が供給を促し、供給が需要を生む」という好循環を育てる方向性が示されています。
仏山国際陸港:越境ECと保税物流をてこに「高水準の対外開放」
仏山国際陸港では、越境電子商取引(越境EC)や保税物流の運営状況について理解を深めたとされます。李氏は、高水準の対外開放を拡大するうえで、インフラの接続だけでなく、ルールや標準(スタンダード)の接続をより良く統合していく必要性を指摘しました。
さらに、科学技術イノベーション、産業発展、サービス貿易(貿易のうちサービス分野)に関する主要な開放協力プラットフォームの計画・建設を協調させる考えも示されました。
デジタル貿易・グリーン貿易、輸入拡大も論点に
今回の視察では、デジタル貿易とグリーン貿易(環境配慮型の貿易)の推進、サービス分野での自主的な開放の秩序ある拡大、輸入の積極的な拡大、そして輸出入のバランスある発展も呼びかけられています。
いま注目される理由:2026年は「15次五カ年計画」期の入り口
2026年は、第15次五カ年計画(2026〜2030年)が動き出すタイミングです。今回の広東視察は、イノベーションの実装、都市間連携、物流・通商の基盤整備といった“現場の手触り”を通じて、今後5年の優先順位を示す性格が強い出来事として受け止められそうです。
(補足)発表では、李氏が1月4日に深圳で「低空経済(ドローンなど低高度空域を活用する産業)」の発展状況について説明を受けたことにも触れられています。
Reference(s):
Premier Li inspects Guangdong, underscores innovation-driven growth
cgtn.com








