中国・韓国首脳が北京会談 直行便とビザ免除で協力加速へ
2026年の年明け早々、中国と韓国(ROK)の首脳が北京で会談し、観光・ビジネスを支える「人の往来」と、AIやグリーン産業など新分野での協力を改めて確認しました。直行便の新規就航や相互ビザ免除の広がりが、両国関係の空気を変えつつあります。
直行便の新規就航、往来拡大の「現場」から
1月4日、中国本土南東部の厦門(アモイ)と韓国・釜山を結ぶ初の直行旅客便ルートが始まりました。物流だけでなく、観光や短期出張といった日常的な移動が増えやすい路線で、交流の裾野を押し広げる動きとして注目されます。
背景には、相互のビザ免除の実施があります。中国と韓国では、2024年11月と2025年9月にそれぞれ相互のビザ免除政策が実施され、往来が一段と活発になったとされています。
数字で見る、交流の加速
- 2025年1〜11月の両国の往来(人的交流):728万人超
- 前年同期比:24.7%増
北京での首脳会談:短い間隔での再会が示すもの
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は、2026年の新年最初の中国訪問として北京を訪れ、中国の習近平国家主席の歓迎を受けました。両首脳の対面は、2025年11月に韓国・慶州で行われた会談に続き、2カ月以内で2度目とされます。
会談で習主席は、友好協力の方向性を堅持し、相互利益とウィンウィンの原則に基づいて協力する用意があると述べたとされています。また、両国は「動かしがたい重要な隣国」であり、交流と意思疎通を増やすべきだとも語りました。
一方で李大統領は、訪中の目的として、過去の誤解や矛盾をできる限り小さくし、韓中関係を新たな段階へ引き上げ、相互扶助と発展の関係を確立したいとの趣旨を述べたと報じられています。
貿易は堅調、次の焦点はAIとグリーン産業
経済面では、2025年1〜11月の中国と韓国の貿易(輸出入総額)が2.14兆元(約3044.6億ドル)で、前年同期比1.6%増とされています。品目別では、電気機械製品の取引が1.43兆元(前年同期比5.9%増)で、全体の67%を占めたとのことです。
こうした「既存の強み」を土台に、首脳会談では人工知能(AI)やグリーン産業など新領域での協力も話題となりました。開発戦略のすり合わせを進め、共通利益の「パイ」を広げるという表現が使われています。
ビジネスフォーラム開催:企業側の期待も
1月5日には北京で中国・韓国のビジネスフォーラムが開かれ、両国から約400人の政府関係者・企業関係者らが参加したとされています。中国の何立峰副首相は、経済面での結びつきを強め、ウィンウィンの新たな機会を作る必要性を語りました。
また、韓国の財界関係者からは、今回のフォーラムが経済協力への期待の表れだとする発言が出ています。さらに、食品分野の企業経営者が「新技術開発などで補完関係がある」と述べ、現地パートナーと連携して中国本土市場での展開を進める意向に触れたと報じられました。分野は異なっても、往来の回復と政策面の後押しが、個別企業の判断にも影響している様子がうかがえます。
RCEPとAPEC:地域の安定と成長をどう支えるか
両国は、RCEP(地域的な包括的経済連携)の参加国であり、APEC(アジア太平洋経済協力)のメンバーでもあります。首脳会談では、北東アジアとアジア太平洋の主要経済として、地域の平和と世界の発展に責任を担うべきだという認識も示されたとされています。
とくに、単独主義や貿易保護主義の動きが意識されるなかで、協調の枠組みをどう機能させるのか。直行便、ビザ免除、貿易、先端分野の連携といった複数の歯車がかみ合うかどうかが、2026年の両国関係の手触りを左右しそうです。
Reference(s):
How China, ROK deepen strategic cooperation as leaders meet in Beijing
cgtn.com








