中国首相李強が韓国・李在明大統領と北京で会談、AIなど新分野協力へ
2026年1月6日、北京で中国首相の李強氏が韓国の李在明大統領と会談しました。経済・貿易の結びつきが深い中韓関係を「協力で確実性を高める」方向へどう進めるかが、今回の焦点になりました。
会談のポイント:協力の“新しい軸”をどこに置くのか
李強氏は、両国関係が両国の国家元首による戦略的な指導の下で「新たな様相」を見せていると述べ、中国は近隣外交において韓国との関係を重要な位置に置いていると説明しました。その上で、善隣友好の維持、戦略的意思疎通(ハイレベルの対話による認識合わせ)、政治的相互信頼の強化を通じて、相違点を抱えつつも関係を安定的に発展させたい考えを示しました。
「ゼロサム思考」を離れて、サプライチェーンの現実に向き合う
李強氏は、中韓が互いに重要な経済・貿易パートナーであり、産業・サプライチェーン(供給網)が深く結びついていると指摘。協力を強めることで、相手国の発展に対する「確実性」を提供すべきだと述べ、「ゼロサム思考(片方の利益が他方の損失になるという発想)」から離れる必要性を強調しました。
AI・新エネルギー・高付加価値製造へ——“次の協力”を具体化
李強氏は協力の重点として、以下の新興分野を挙げました。
- 高付加価値製造
- 人工知能(AI)
- 新エネルギー
産業の統合や相乗効果を深め、「新たな発展の原動力」を共同で育てる考えを示した形です。
投資の“相互歓迎”が示すもの
李強氏は、韓国企業が中国本土で投資を拡大することを歓迎すると述べ、同時に、中国企業が韓国で投資しやすくなるよう便宜が図られることに期待を示しました。
これに対し李在明氏も、韓国は対中関係を重視し、互いの核心的利益を尊重しながら対話と交流を強化したいと表明。経済・貿易など幅広い分野での互恵協力を深める意向を示し、韓国側としても企業に協力拡大を促すとともに、中国企業の韓国での投資・起業を歓迎すると述べました。
「多国間主義」と「自由貿易」をめぐる共通言語
会談では、地域と世界の平和・安定・発展への貢献という文脈の中で、多国間主義と自由貿易を共に守る必要性も語られました。李強氏は国際的な公平と正義の擁護にも言及し、李在明氏も多国間の意思疎通・協調を強め、自由貿易を共に守る考えを示しています。
いま、何が注目点になるか
今回の発言をつなぐと、注目点は大きく3つに整理できます。
- 対話の頻度と深さ:戦略的意思疎通をどう制度化していくのか
- 産業協力の具体像:AI・新エネルギーなどで、実務レベルの案件がどこまで動くのか
- 投資環境の整備:相互に「歓迎」を述べた投資が、手続きや制度面でどこまで円滑になるのか
経済と安全保障が絡み合う時代に、サプライチェーンで深く結びつく両国が、協力の「現実解」をどう積み上げるのか。2026年の年初に行われた今回の会談は、その試金石のひとつになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








