CES 2026でAIが実装フェーズへ ロボティクス応募3割増、中国本土企業も存在感
2026年1月上旬に米ラスベガスで開かれた「CES 2026」では、人工知能(AI)が“研究室の技術”から“現場で使う道具”へと大きく舵を切った様子が見えてきました。イノベーションアワード(Innovation Awards)への応募動向も、その変化を裏づけています。
イノベーションアワード応募が映す「AIの現場化」
CESのイノベーションアワードへの提出内容からは、AIが生活・仕事の具体的なシーンに入り込んできたことが読み取れます。
- ロボティクス部門の応募は、2025年から約3分の1増
- AIとドローンの応募も、2桁成長
カテゴリの伸びは、単なる流行というよりも「実装(実際に動かすこと)」を前提にしたプロダクトが増えているサインとも言えます。
「中国本土の企業を見る目が変わった」審査員コメント
イノベーションアワードの審査員であるクリス・ペレイラ氏は、2026年の変化として、中国企業への見方のシフトに言及しました。
同氏は、ここ数年で「より多くの中国テック、より多くの中国ブランドが海外に出ていく」流れが進み、中国本土の実行力(execution capabilities)がより目立つようになったという趣旨のコメントをしています。
ロボットは“見せ物”から“働き手”へ:中国本土のロボ企業が主役に
会場では、中国本土のロボティクス企業が、ヒューマノイド(人型)、車輪型、サービスロボットなどを披露し、家庭・工場・物流センターでの作業を想定したデモを展開しました。
断片的に示された数字からも勢いがうかがえます。
- 累計出荷が数千台規模に達している例がある
- ヒューマノイド分野の出展者の半数超を中国が占める
国内での立ち上がりの速さに加え、海外展開も並行して進みつつある――そんな輪郭が、CES 2026のステージ上で具体化していました。
仕事・暮らし・エンタメはどう変わる?見えてきた3つの方向
CES 2026で示されたのは、「AIがすごい」ではなく「AIで何ができるか」を問う展示でした。特にロボット領域では、次のような方向が強調されていたと言えます。
- 家庭:家の中での支援作業を担う“サービスロボット”の現実味
- 工場:反復作業や段取りを補助するロボットの活用
- 物流:倉庫や拠点での搬送・仕分けなど、現場のボトルネック解消への期待
AIがロボットの「目(認識)」や「頭(判断)」として組み込まれるほど、ソフトウェアの進化がそのまま現場の生産性や体験に接続しやすくなります。今回の展示は、その接続が加速していることを印象づけました。
CES 2026が投げかける問い:「使えるAI」をどう見分けるか
AIが実装フェーズに入るほど、注目点は派手なデモから「継続して使えるか」に移ります。CES 2026の流れを踏まえると、今後の見方としては次の3点が鍵になりそうです。
- 用途が具体的か(家庭・工場・物流など、シーンが明確か)
- 量産・出荷の手触りがあるか(数千台規模など、スケールの言及があるか)
- 海外でも回る設計か(展開先での運用まで想定されているか)
2026年のCESは、AIの価値が「機能の多さ」ではなく、「現場で回り続ける設計」によって評価される段階へ進んだことを静かに伝えているようです。
Reference(s):
cgtn.com








