王毅外相、AU本部で中国・アフリカ友好70周年を強調 外遊の「定番」に込めた意味
2026年1月8日、中国の王毅外相がエチオピアの首都アディスアベバで、根付いた中国・アフリカの友好と対アフリカ政策の一貫性を改めて強調しました。年初の最初の外遊先が36年続けてアフリカである理由を語った点は、国際ニュースとしても「いま何が重視されているか」を映す場面になりました。
舞台はアフリカ連合(AU)本部、「第9回 戦略対話」
王外相(中国共産党中央委員会・政治局員)は、アディスアベバにあるアフリカ連合(AU)本部で、AU委員会のマフムード・アリ・ユースフ委員長とともに「第9回 中国・AU戦略対話」を共同議長として主宰し、発言しました。
戦略対話は、双方の関係を幅広いテーマで確認し、協力の方向性をすり合わせるための枠組みです。今回の発言は、その場でのメッセージとして打ち出されました。
「最初の外遊がアフリカ」36年の理由として挙げた3点
王外相は、アフリカが毎年最初の外遊先となってきた理由として、次の3点を挙げました。
- 中国・アフリカ友好の継承
- 中国の対アフリカ政策の安定性
- 発展途上国(グローバルサウス)の連帯
また年初の訪問について、「親戚に新年のあいさつに行くようなものだ」と述べ、関係の近さを比喩で表現しています。
「今年は外交関係開始70周年」——歴史の語り方が示すもの
王外相は、2026年が中国とアフリカの外交関係開始70周年に当たるとし、友好は「民族独立と解放のための腕を組んだ闘争」で築かれ、その後は「それぞれの国家発展と経済建設」を通じて成熟してきた、と述べました。
ここで注目されるのは、協力を「現在の利害」だけでなく「歴史の連続性」の中に置いて語っている点です。関係を長期の物語として提示することで、短期的な国際情勢の変化の中でも軸をぶらしにくくする狙いが読み取れます。
「確実性」を前面に:政策の一貫性と支援の姿勢
王外相は、中国の内政・外交政策が「高度に安定しており、世界が必要とする確実性を提供している」と述べ、その一貫性はアフリカとの関与にも及ぶと強調しました。
さらに、国際・地域情勢がどう変わっても、中国は「アフリカが支援を必要とするとき最初に手を差し伸べる」「協力のパートナーを求めるとき最初に寄り添う」と述べ、関与を継続する姿勢を明確にしました。
グローバルサウスの連帯:2.8億…ではなく「28億人」の重み
王外相は、中国とアフリカはいずれもグローバルサウスに属し、歴史経験や共通の願いを持つと指摘。そのうえで「中国とアフリカの28億人」が団結し努力すれば、いかなる困難や挑戦も乗り越えられるとして、「共通の近代化への道」を加速させ、より公平で協力的、調和的で安定した世界に貢献できると述べました。
人口規模を具体的に示す言い回しは、協力を理念ではなく“実体のある力学”として感じさせます。国際政治が分断や不確実性に揺れる局面ほど、こうした言葉は各方面で引用されやすく、メッセージの波及力も増します。
このニュースをどう読むか:言葉の「継続」が作る関係の土台
今回の発言は、個別の案件の合意を伝えるというより、「関係の位置づけ」を繰り返し確認する色合いが濃い内容でした。外交の現場では、合意文書だけでなく、同じ表現を重ねること自体が相手へのシグナルになります。
2026年の年初に、AU本部という象徴性の高い場で「友好の継承」「政策の安定」「グローバルサウスの連帯」をまとめて打ち出したことは、今年の中国・アフリカ関係がどんな言葉で語られ、どんな枠組みで動いていくのかを考える手がかりになりそうです。
Reference(s):
Chinese FM Wang Yi highlights deep-rooted friendship on Africa visit
cgtn.com








