王毅外相、タンザニアで中国・アフリカ協力の深化提案 年初訪問の伝統も
2026年1月9日(現地時間)、中国の王毅外相がタンザニアのダルエスサラームでコンボ外務・東アフリカ協力相と会談し、中国・アフリカ関係のさらなる強化に向けた考え方を示しました。年初のアフリカ訪問を続ける中国外交の姿勢と、協力分野の具体像が改めて注目されています。
会談の舞台はダルエスサラーム、強調された「伝統的友好」
王毅外相は、両国が「長きにわたり受け継がれてきた伝統的友好」を共有していると述べ、中国・タンザニア関係の重要性を強調しました。王毅外相は中国共産党中央委員会政治局委員も務めています。
2013年の「誠実・実効・親誠・誠信」から続く政策の軸
王毅外相は、習近平国家主席が2013年に初めてアフリカを訪問した際、タンザニアを訪問先の一つに選び、中国の対アフリカ政策として「誠実、実効、親誠、誠信」の原則を打ち出したことに触れました。中国・アフリカ関係の歴史における一つの節目になった、という位置づけです。
「年初の最初の海外訪問はアフリカ」――36年連続の慣行
今回の訪問について王毅外相は、中国の外相が年初の最初の海外訪問先としてアフリカを選ぶ慣行が「36年連続」で続いていると説明し、今後も維持していく考えを示しました。外交日程の組み方そのものが、関係重視のメッセージになっている形です。
王毅外相が整理した「3つの柱」:公正・進歩・互恵
王毅外相は、中国・アフリカの友好と相互信頼を、次の3点に整理しました。
- 1)公正を共に守る:歴史的に、帝国主義・植民地主義への闘い、民族解放、発展と再興の追求で「肩を並べてきた」とし、現在も双方の核心的利益に関わる問題で支え合い、グローバルサウスの共通利益を守る姿勢を示しました。また、タンザニアの主権・安全・発展利益を支持し、いかなる口実による内政干渉にも反対すると述べています。
- 2)進歩(近代化)を共に進める:習近平国家主席が提起した「6つの特徴を備えた近代化」をアフリカと共に進め、「新時代の全天候型・中国アフリカ運命共同体」を構築する方向性に言及しました。中国・タンザニア関係は二国間を超え、グローバルサウスの「集団的台頭」という歴史的潮流とも重なる、という見立てです。
- 3)互恵(ウィンウィン)を共に広げる:近代化に向けた協力は互恵に根ざすとし、アフリカ各国との発展戦略の連携を強化。中国アフリカ協力フォーラム(FOCAC)北京サミットの成果をアフリカでより速く、より広く実行するとし、農業・鉱業・製造業などの分野で協力深化を掲げました。
具体例として言及:タンザニア・ザンビア鉄道の「再活性化」
王毅外相は、約2カ月前に中国・タンザニア・ザンビアの指導者の指導の下で、タンザニア・ザンビア鉄道の再活性化プロジェクトが正式に着工したことにも触れました。
今後はタンザニア側と共に鉄道の再活性化を進め、沿線の「繁栄ベルト」を構築し、タンザニア発展の新たなエンジンにすることで、中国・タンザニアの包括的戦略協力パートナーシップを一層深めたい考えを示しています。
用語を短く整理:ニュースの読みどころ
- 南南協力(サウス・サウス協力):主に途上国・新興国同士が、開発や産業化などで相互に支え合う枠組みを指します。
- FOCAC(中国アフリカ協力フォーラム):中国とアフリカ側が協力の方針や案件を話し合う枠組みで、今回の発言では「北京サミットの成果の実行」がキーワードになりました。
- 「伝統」と「案件」のセット:年初訪問という象徴的メッセージと、鉄道や産業分野など具体協力を同時に示す点が、今回の発信の特徴です。
中国・アフリカ協力は、価値観のスローガンだけではなく、交通インフラや産業分野といった“現場の実装”と結びついて語られることが多いテーマです。今回の会談は、その語り方を改めて確認する機会になったと言えそうです。
Reference(s):
Chinese FM puts forward proposals to further deepen China-Africa ties
cgtn.com








