中国とレソト、ガバナンス交流とゼロ関税で協力加速へ 王毅外相が首相と会談
2026年1月10日(現地時間)、レソトを訪問中の中国の王毅外相がサム・マテカネ首相と会談し、統治(ガバナンス)経験の交流や多国間の場での連携を深め、中国・レソト戦略的パートナーシップを前進させる考えを示しました。独立60周年を迎える今年、具体策として「アフリカ向けゼロ関税政策」の実施加速も話題に上りました。
会談で示された「3つの協力の軸」
王毅外相は会談で、両国関係を進める方向性として、次の柱を挙げました。
- 統治経験の交流強化(政策運営や行政面での知見共有)
- 多国間の場での調整強化(国際会議・枠組みでの連携)
- 戦略的パートナーシップの発展(協力分野の拡大と実行)
王氏は中国共産党中国中央委員会政治局メンバーでもあり、今回の訪問が外交上の位置づけとしても重いことがうかがえます。
FOCAC北京サミット(2024年)後の進展を確認
王毅外相は、2024年の中アフリカ協力フォーラム(FOCAC)北京サミット以降、サミットで打ち出された「10のパートナーシップ行動計画」の下で協力が進み、複数の重点プロジェクトが実施されてきたと説明しました。これがレソトの発展と活性化に資する、という評価も示しています。
ゼロ関税の加速で、貿易・投資・産業協力を後押し
今回の会談で特に具体的だったのが、貿易面のてこ入れです。王毅外相は、レソトを含むアフリカ諸国向けのゼロ関税政策の実施を加速し、
- 二国間の貿易拡大
- 投資の拡大
- 産業協力の推進
- レソトの特産品の中国市場へのアクセス拡大
などを進める考えを述べました。政策の「発表」ではなく「実施の加速」という言い回しが使われた点は、今後は運用面(対象品目、手続き、物流、規格対応など)での詰めが焦点になりそうです。
マテカネ首相側:戦略的相互信頼と、インフラ・製造・エネルギー協力を強調
マテカネ首相は、レソトが中国との友好関係と戦略的パートナーシップを重視していると述べ、中国からの支援に謝意を示しました。また、レソトが「一つの中国」原則を堅持する立場を表明した上で、
- 戦略的相互信頼の強化
- 人的交流(people-to-people)の拡大
- FOCAC北京サミット成果の共同実施
- インフラ、製造、エネルギーなどでの協力深化
に意欲を示したとされています。さらに、ゼロ関税政策がレソトの発展に新たな推進力を与える、との期待も語られました。
多国間協力の言及:BRICSなどの場で「連帯と協力」
会談では、多国間プラットフォームでの協力にも言及がありました。王毅外相は「グローバルサウスの正義を守る」「一方主義やいじめ行為に反対する」「人類運命共同体の構築に取り組む」との立場を示し、マテカネ首相もBRICSなどの枠組みで中国と連帯し、世界的課題に共同で対応したいと述べたとされています。
同日、外相会談も実施
王毅外相は同日、レソトのレジョネ・ムポジョアナ外務・国際関係相とも会談しました。首脳級の面会に加え外務当局間でも協議が行われたことで、今回の訪問が「合意の確認」だけでなく「実務の前進」を狙う性格を持つことが読み取れます。
いま注目されるのは「政策の言葉」から「現場の実装」へ
今回の発表は、友好や協力の確認にとどまらず、ゼロ関税や重点分野(インフラ・製造・エネルギー)など、動かせるレバーが明確に語られたのが特徴です。今後は、どの分野で何がどの順番で実行され、成果がどこまで可視化されるかが、両国の戦略的パートナーシップの温度感を測る材料になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








