中国と南ア、南南協力の強化で一致 王毅外相がラモラ外相と電話会談
2026年の年明けに、中国と南アフリカが「南南協力(グローバル・サウス間の協力)」と多国間主義の強化を改めて確認しました。国際情勢の不確実性が増す中、貿易・人的交流・国連を軸に、実務と外交の両面で連携を深める動きが注目されます。
1月10日の電話会談:多国間主義と南南協力が中心テーマ
発表によると、訪問中の王毅(ワン・イー)中国外相は、1月10日(土)に南アフリカのロナルド・ラモラ外相と電話会談を行い、両国が多国間主義を堅持し、南南協力を強化していく方針を共有しました。
王氏は、中国が南アフリカとのハイレベル交流を維持し、政党間の往来も拡大しつつ、戦略的相互信頼と実務協力を深めたい考えを示したとされます。
協力の具体像:ゼロ関税措置と「人的交流年」
今回のやり取りで目を引くのは、外交メッセージに加え、経済や交流の“実装”に踏み込んだ点です。
- アフリカ向けゼロ関税措置:中国が進めるアフリカ向けのゼロ関税措置について、南アフリカでの実施を後押しし、南アフリカの経済発展を支える意向が示されました。
- 中国・アフリカ「人的交流年」:教育・文化・人的往来などの取り組みを進め、両国関係および中国・アフリカ友好の「世論面の支え」を厚くすることが呼びかけられました。
- 政党間交流の拡大:政府間だけでなく、政党間の対話や交流も強める方針が言及されました。
貿易条件の改善と交流の拡大を並走させる構図は、短期の成果だけでなく、中長期の関係基盤づくりを意識した設計とも読めます。
「国連憲章」と国際秩序:グローバル・サウス連携の言葉遣い
王氏は、世界が「混乱と不確実性」に直面しているとの認識を示しつつ、国連憲章の目的と原則の擁護、覇権主義や「弱肉強食」の論理への反対、そして発展途上国の正当な権利・利益の共同防衛を訴えたとされています。
南南協力を掲げる場面で国連中心主義が強調されるのは、二国間関係を超え、ルールや枠組みの中で影響力を発揮していく姿勢を示す意図があるとみられます。
南アフリカ側:一つの中国原則を再確認、協力拡大に意欲
ラモラ外相は、王氏の新年のアフリカ訪問を歓迎し、南アフリカによるG20首脳会合の開催に対する中国の支持や、アフリカ諸国(南アフリカを含む)の経済社会発展への支援に謝意を示したとされています。
また、南アフリカが一つの中国原則を堅持する立場を改めて表明し、政治的相互信頼の強化、実務協力の深化、人的交流の拡大、多国間協調の強化を通じて、「新時代」における中国・南アフリカの包括的な戦略協力パートナーシップを進めていく考えが示されました。
今後の注目点:合意を“運用”に落とし込めるか
今回の会談は、価値観の対立を煽る形ではなく、国連の枠組みや交流・貿易といった実務の言葉で連携を積み上げるトーンが特徴です。今後は、次の点が焦点になりそうです。
- ゼロ関税措置が、南アフリカのどの産業・品目にどう反映されるのか
- 「人的交流年」の事業が、教育・文化・観光・若者交流などにどう広がるのか
- 国際・地域課題(双方が関心を共有するとされたテーマ)で、実際の調整がどこまで進むのか
両国は国際・地域問題についても意見交換したとされ、2026年の動きは、二国間の経済協力だけでなく、グローバル・サウスの協調のあり方にもつながる論点として静かに注目を集めそうです。
Reference(s):
cgtn.com








