旗袍(チーパオ)が動きを変える――昆曲俳優が語る「衣装の力」 video poster
2026年1月現在、中国本土・上海では、旗袍(チーパオ)が「着る人の体に沿って完成していく服」として、舞台表現とも深く結びついて語られています。昆曲(こんきょく)俳優の趙金玉(Zhao Jinyu)さんは、古典作品「牡丹亭」の一節を演じる際、衣装が所作や表情づくりに大きく影響したといいます。
水墨柄のサテン旗袍で「絵から出てきたように」
趙さんが舞台で身にまとうのは、水墨画のような柄が入った、手仕事のサテン旗袍です。演技の瞬間、まるで古典絵画からそのまま歩み出てきたかのように見える――そんな印象を与える衣装だとされています。
衣装は「見た目」だけではない:表情・姿勢・動きを形づくる
趙さんは、旗袍が若い女性役の表現において、単なる装飾ではなく“演技の一部”になったと話しています。具体的には、次のような要素に関わったといいます。
- 表情の作り方(見え方の意識)
- 姿勢(体の軸や立ち姿)
- 動き(手や体の運び、所作のまとまり)
衣装が俳優の身体感覚を整え、その結果として舞台上の印象を変えていく――旗袍は、そうした「表現の道具」としても語られています。
上海の工房では、1着に「何時間も」:体の“個性”を引き立てるために
上海のある工房では、旗袍1着が完成するまでに何時間もかけて仕立てられるといいます。目的は、着る人それぞれの体の形を引き立てること。均一な既製品ではなく、着る人の輪郭に合わせて仕上げることで、服が「その人らしい線」をつくっていく発想が見えてきます。
静かな注目点:伝統芸能と手仕事が出会う場所
今回の話題が示すのは、伝統芸能の舞台において、衣装が背景ではなく“動きの設計”にまで入り込むということです。そして、その土台には、工房で積み重ねられる時間と技があります。旗袍をめぐる視線は、優雅さだけでなく、「どう作られ、どう身体を変えるのか」へと広がっています。
Reference(s):
cgtn.com








