中国本土、2035年までに全都市「廃棄物ゼロ」へ:2027年に60%達成目標
中国本土が、2035年までに全国のすべての都市を「waste-free(廃棄物を資源として循環させる)」にするロードマップを示しました。都市のごみ対策を「捨てる」中心から「資源として回す」中心へ切り替える構想で、都市運営そのものの発想転換が焦点になっています。
「waste-free」とは何が変わるのか
中国本土の生態環境省によると、今回の取り組みは、従来型の“最終処分ありき”の管理から、廃棄物を負担ではなく資源として扱う高度な仕組みへ移すことを狙います。言い換えると、都市が抱えるごみ問題を「後始末」ではなく「設計と運用」で減らしていく方向性です。
ロードマップの節目:2027年と2035年
計画には、今後の到達点が明示されています。
- 2027年まで:中国本土の都市の60%が「waste-free」基準を達成
- 2035年まで:全都市での達成(フルカバー)
2026年1月の時点では、2035年はまだ先に見えますが、2027年の節目はすぐそこです。短期でどこまで基準達成を広げられるかが、計画の実効性を占うポイントになりそうです。
すでに動きは進行中:110超の都市と3,000プロジェクト
移行は“これから始まる話”というより、すでに走り始めている面もあります。過去5年間で、110を超える都市が3,000件の具体的プロジェクトを立ち上げ、投資額は約5,600億元(約770億ドル)にのぼるとされています。
都市数・案件数・投資規模が並ぶことで、この政策が環境対策にとどまらず、都市インフラや運営手法の更新を伴う“構造転換”として進められていることがうかがえます。
「捨てる」から「回す」へ——都市運営の見取り図が変わる
今回の計画が示すのは、ごみを減らす努力だけでなく、都市が資源をどう循環させるかという運営思想の切り替えです。実際の現場では、次のような論点が同時に動く可能性があります。
- 廃棄物を資源として扱うための、回収・分別・処理の設計
- 都市単位での基準設定と、達成状況の管理
- プロジェクト投資を伴う、行政と事業の長期運用
「waste-free」という言葉はシンプルですが、実装には制度・運用・投資が絡みます。2027年の60%達成を掲げたことは、都市ごとの取り組みを“点”で終わらせず、全国規模で“面”に広げる意思表示とも読めます。
今後の注目点:2027年の進捗が示すもの
この構想の成否は、2035年の最終目標だけでなく、2027年までにどれだけの都市が基準達成に近づくかで見え方が変わります。過去5年で積み上げたプロジェクト群が、今後の数年間でどのように横展開されるのか。都市の暮らしに直結するテーマだけに、政策の進み方そのものが一つのニュースになり続けそうです。
Reference(s):
China's bold green vision: All cities to become 'waste-free' by 2035
cgtn.com








