中国、固形廃棄物の管理を強化へ:今後5年の処理能力拡大と長期枠組み
中国が「今後5年間」で固形廃棄物の処理能力を目に見えて高める行動計画を公表し、経済・社会の包括的なグリーン転換を進める方針を示しました。
何が発表されたのか:固形廃棄物の“処理能力”を引き上げる行動計画
中国はこのほど、固形廃棄物(solid waste)の処理能力を今後5年間で拡大するための行動計画を打ち出しました。位置づけとしては、経済と社会の「全面的なグリーン転換」を推し進める取り組みの一部です。
計画は、国家発展改革委員会(NDRC)と24の政府部門が共同で策定したとされています。部門横断で進める体制を明示した点は、制度設計と実行の両面を意識した動きといえます。
優先されるのは「公衆衛生」と「職場の安全」に直結する廃棄物
今回の行動計画で優先順位が高いのは、公衆衛生や職場の安全に直接影響する固形廃棄物の処理です。廃棄物管理は環境政策の一領域に見えがちですが、実際には日常の健康リスクや産業現場の安全管理とも強く結びつきます。
計画の柱(公表内容の要点)
- 固形廃棄物の処理能力を、今後5年間で「顕著に」引き上げる
- 公衆衛生・職場安全に直結する固形廃棄物の処理を優先する
- 包括的で長期的なガバナンス(統治)枠組みの整備を急ぐ
- 固形廃棄物の増加モメンタム(増勢)を抑えるため、断固とした措置を講じる
「増えた分を処理する」だけでなく、「増え方を抑える」発想
注目したいのは、処理能力の拡大に加え、固形廃棄物の増加そのものを抑えることが明確に書き込まれている点です。廃棄物政策は、処理施設や回収体制といった“下流”の整備だけでは追いつきにくく、産業構造や消費行動、サプライチェーンの設計といった“上流”の見直しも問われます。
今回の行動計画は、制度としての「長期枠組み」と、増勢を抑える「断固とした措置」を並べて掲げました。どの領域にどの程度の優先配分がなされるのか、運用面の具体化が今後の焦点になりそうです。
グリーン転換の“生活実装”としての廃棄物管理
グリーン転換という言葉は、エネルギーや産業政策の文脈で語られることが多い一方、廃棄物管理は住民の暮らしや働く現場に直結する“生活実装”の側面を持ちます。特に、衛生や安全に影響する廃棄物を優先するという設計は、環境と健康・安全の接点を強く意識したものです。
これから見えてくる論点:部門横断の実行力と、長期枠組みの設計
今回の計画は、NDRCと複数部門が共同で策定したとされ、実行段階では関係機関の役割分担や調整が重要になります。長期のガバナンス枠組みを「急いで」整えるという方針が、現場の運用にどのように落とし込まれるのか。処理能力の拡大と、廃棄物の増勢抑制が同時に進むかどうかが、政策の手触りを決めていきます。
Reference(s):
China to ramp up solid waste management in green transition push
cgtn.com








