中国本土・海南省、2025年のグリーン電力取引が過去最高に
中国本土の南部に位置する島しょ部、海南省で「グリーン電力」と「グリーン証書」の取引が2025年に大きく伸び、過去最高を記録しました。電力の“脱炭素価値”を売買する市場が、数字として存在感を増しています。
発表のポイント:2025年は147.27億kWh相当
海南省の電力取引機関にあたる省電力取引センターは水曜日、2025年のグリーン電力およびグリーン証書の取引量が合計147.27億キロワット時(14.727 billion kWh)に達し、記録的な水準になったと発表しました。
そもそも「グリーン電力」「グリーン証書」とは
ニュースで一緒に出てきがちな2つですが、役割が少し異なります。
- グリーン電力取引:再生可能エネルギーなど“環境負荷の小さい電気”そのものを、企業や組織が市場を通じて調達するイメージです。
- グリーン証書(グリーン電力証書):電気そのものとは別に、再生可能エネルギー由来であることを示す「環境価値」を証書として取引します。購入側は調達電力の環境価値を示しやすくなります。
数字が伸びる背景:電力の“価値”が複層化している
今回の発表は取引量の総計が中心で、内訳や要因の詳細までは示されていません。ただ、グリーン電力や証書の市場が拡大する局面では、一般に次のような力学が重なります。
- 需要側:企業がサプライチェーン全体で排出量の見える化を進め、再生可能エネルギーの調達を重視する
- 供給側:再生可能エネルギーの導入が進むほど、市場で取引できる“グリーンなメニュー”が増える
- 制度・市場設計:電力そのものと環境価値(証書)が整理されることで、買い手が目的に合わせて選択しやすくなる
電気は同じコンセントから流れてきても、「どの発電由来か」という属性が取引されるようになってきました。今回の過去最高という数字は、そうした変化が2025年に一段と進んだことを示す材料になりそうです。
2026年は何が注目点になるか
2026年1月15日現在、この発表は「2025年の実績」を示す最新の節目となります。今後の焦点は、取引量の継続的な拡大だけでなく、次のような“中身”に移っていく可能性があります。
- 取引の内訳(電力と証書の比率)の変化
- 買い手が求める条件(時間帯、追加性など)への対応
- 地域間・業種間での利用の広がり
数字の大きさは分かりやすい一方で、市場が成熟するほど「何を買ったのか」「どう使われたのか」という説明力が重要になります。海南省の次の発表がどこまで踏み込むのか、静かに注目が集まります。
Reference(s):
South China's Hainan reports surging green electricity trade in 2025
cgtn.com








