中国首相、カナダと新成長分野で協力へ 北京会談で文書署名も
2026年1月15日、北京で行われた中国の李強・中国首相とカナダのマーク・カーニー首相の会談で、クリーンエネルギーやデジタル技術などを軸に「新たな成長の原動力」を育てる協力を強化する方針が示されました。貿易から文化、公共安全まで幅広い分野の協力文書も署名され、両国関係の次の焦点が「具体案件の実装」に移りつつあります。
北京での首脳会談、何が語られたのか
会談で李強首相は、中国がカナダとの協力を強め、経済成長を支える新しいドライバー(成長要因)を育てていく考えを述べました。対象として挙げられたのは、脱炭素と産業高度化の両方に関わる分野です。
協力の重点:クリーンエネルギーから航空宇宙まで
李強首相が協力分野として示した主な領域は、次の通りです。
- クリーンエネルギー
- デジタル技術
- 現代農業
- 航空宇宙
- 先端製造
- 金融
エネルギー転換、サプライチェーンの高度化、食料・農業の生産性向上、宇宙・航空関連の技術競争など、いずれも「投資」「規格」「人材」の結びつきが成果を左右する分野です。協力が進むかどうかは、研究開発や共同プロジェクトがどこまで具体化するかにかかってきます。
投資をめぐるメッセージ:相互参入とビジネス環境
李強首相は、中国への投資についてカナダ企業の参入を歓迎する姿勢を示しました。同時に、カナダ側にも、中国の企業が投資する際に「公平で非差別的なビジネス環境」を提供するよう期待を述べています。
この言い回しは、単なる投資拡大の呼びかけにとどまらず、相互の予見可能性(ルールの透明性、手続きの安定性)を重視するメッセージとしても読めます。企業にとっては、関税や通関の運用、データや技術を扱う際の要件、資金調達の環境などが、投資判断の現実的な論点になります。
署名された協力文書:分野の広がりが示すもの
会談後、李強首相とカーニー首相は、複数の協力文書の署名に立ち会いました。対象分野は以下の通りです。
- 貿易
- 税関
- エネルギー
- 建設
- 文化
- 公共安全
経済協力(貿易・税関・エネルギー)に加え、文化や公共安全まで含む点は、協力を「経済だけ」に閉じない設計を目指していることをうかがわせます。今後は、文書で合意した枠組みが、どの省庁・機関のどのプロジェクトに落ちていくのかが注目点です。
次の注目点:「合意」から「実装」へ
今回の会談は、協力の方向性を広く打ち出した形です。次に問われるのは、①企業が動きやすい制度設計、②共同案件の選定、③成果を測る指標づくり——といった実務の積み上げでしょう。
クリーンエネルギーやデジタル技術のように成長期待が大きい分野ほど、ルール整備や相互理解が成果を左右します。両国が「新しい成長の原動力」を掲げた以上、その言葉がどの案件で現実になるのか、2026年はプロジェクト単位の動きがニュースの中心になりそうです。
Reference(s):
China ready to work with Canada to foster new growth drivers: premier
cgtn.com








