中国本土、商業ロケットでIoT衛星4機打ち上げ 天啓コンステレーション拡充
中国本土は2026年1月16日早朝、山東省東部近海の海上から商業ロケットでIoT(モノのインターネット)向け衛星4機を打ち上げ、低軌道(LEO)通信網「天啓(Tianqi)コンステレーション」の構築を進めました。
何が起きたのか:山東沖の海上打ち上げ
報道によると、商業ロケット「CERES-1 Y7」は16日午前4時10分に打ち上げられ、天啓コンステレーション向けの衛星4機を所定の軌道へ投入しました。打ち上げ地点は、中国本土の山東省東部に近い海域とされています。
今回の海上ミッションは太原衛星発射センターが実施し、「CERES-1」キャリアロケットとしては23回目のフライトだったといいます。
CERES-1とは:小型衛星をLEOへ運ぶ“固体燃料”ロケット
CERES-1は、北京拠点の商業ロケット企業「Galactic Energy(ギャラクティック・エナジー)」が開発した小型の固体燃料ロケットで、マイクロサテライト(小型衛星)を低軌道(LEO)へ送る用途を想定した設計とされています。
固体燃料ロケットは、燃料の取り扱いが比較的シンプルで、短い準備期間で運用しやすいとされる一方、軌道投入の柔軟性など運用設計の工夫も求められます。商業打ち上げが増える中で、こうした特性は「打ち上げ頻度をどう上げるか」という論点とも結びつきます。
天啓(Tianqi)コンステレーション:IoTデータ通信の“低軌道インフラ”
天啓コンステレーションは、中国本土初のLEO IoTデータ通信コンステレーションと位置づけられており、グローバルカバー、衛星の小型化、低消費電力、コスト面の効率性などを特徴として挙げています。提供サービスは「衛星IoTのデータ通信」で、宇宙・空・地上・海上をまたぐ利用を想定しているとされます。
利用が想定される分野(発表ベース)
- 林業・農業
- 防災・緊急対応
- 観光・物流の管理
- 水利・電力
- 石油・海洋関連
- 生態環境の監視
- スマートシティ、デジタル経済
なぜ今このニュースが読まれているのか
通信衛星というとブロードバンド(高速インターネット)の話題が先行しがちですが、IoT衛星は「小さなデータを、広い場所から、確実に集める」ためのインフラとして注目されています。電波が届きにくい山間部や海上、災害時のバックアップ回線など、使いどころは派手ではない一方で、社会の足回りを支える領域です。
今回のように、商業ロケットと低軌道コンステレーションがセットで進む動きは、宇宙を“特別な研究開発”から“日常インフラの更新”へ近づける一例とも言えます。今後は、打ち上げ頻度の継続、運用の安定性、利用分野ごとの実装(現場にどう根付くか)が焦点になりそうです。
ポイントまとめ
- 2026年1月16日早朝、山東省東部近海の海上からIoT衛星4機を打ち上げ
- 商業ロケットCERES-1 Y7が所定軌道に投入
- 天啓(Tianqi)コンステレーションはLEOのIoTデータ通信網として拡充中
- ミッションは太原衛星発射センターが実施、CERES-1として23回目
Reference(s):
Chinese commercial rocket launches satellites for IoT constellation
cgtn.com








