南シナ海の「ウミユリ」って何者?海の生物多様性を映す花のような生き物 video poster
海の生物多様性は、地球の環境バランスを支える基盤の一つです。南シナ海を舞台にした映像シリーズ「Amazing Sansha」のエピソード1では、花のように見える不思議な海洋生物「ウミユリ」に焦点を当て、その“見た目”の先にある生態と、南シナ海の豊かな生きものの層の厚さを伝えています。
花に見えて、動物です――ウミユリの正体
ウミユリは植物ではなく、ヒトデやウニと近い仲間の棘皮動物(きょくひどうぶつ)に分類される海の無脊椎動物です。岩などに付着している姿は、たしかに“水中の花”のように見えますが、腕(うで)のような器官を広げて、海中の微小な餌を集めて生きています。
「揺れているだけ」ではない、餌のとり方
映像で紹介されるポイントの一つが、ウミユリの摂食(せっしょく)です。潮の流れを受けながら腕を扇状に広げ、漂う有機物やプランクトンなどを集める様子は、静かなのに機能的。海の流れそのものが、ウミユリの“食卓”になります。
なぜ南シナ海が注目されるのか:サンゴ礁からウミユリまで
南シナ海は、サンゴ礁や礁(しょう)に依存する魚類など、多様な生物が見られる海域として知られています。今回のエピソードは、ウミユリのような独特の体のつくりをもつ生物にも光を当てることで、「派手な生きもの」だけでは語れない海の奥行きを示します。
- サンゴ礁:多様な生物の“すみか”になりやすい構造をつくる
- 礁の魚:餌場・隠れ家・繁殖場所として礁を利用する
- ウミユリのような底生生物:水流や地形と結びつき、環境変化の影響も受けやすい
「豊かさ」は偶然ではない:海の生態系が回る条件
生物多様性が高い海では、食う・食われる関係や、微生物から大型生物までのつながりが重なり合い、結果として生態系の働きが安定しやすいとされます。ウミユリのように水中の微小な餌を利用する生物は、目立たない一方で、海の物質循環の一部を担っている存在でもあります。
見分けるヒント:「花みたい」から一歩だけ近づく
もし海中で、花弁のようなものがゆっくり揺れているのを見かけたら、それはウミユリかもしれません。大切なのは、“きれい”で終わらせず、そこにどんな仕組みがあるのかを一つだけ想像してみること。南シナ海のような海域の豊かさは、そうした小さな発見の積み重ねの先で、輪郭を持って見えてきます。
2026年に入り、海洋環境への関心は気候や食料、観光、科学教育など幅広いテーマと結びついて語られることが増えています。今回のウミユリの紹介は、海のニュースを「遠い話」から「理解できる話」へ近づける、静かな入口になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








