中国・カナダ「経済貿易協力ロードマップ」署名、閣僚級枠組みで協力拡大へ
2026年1月16日、中国商務部は、中国・カナダ間で新たに署名された「中国・カナダ経済貿易協力ロードマップ」が、貿易・投資・多国間分野での協力を具体策とともに整理し、両国の経済関係を一段引き上げる土台になるとの見解を示しました。
「ロードマップ」署名のポイント:協力を“実務の設計図”に
中国商務部によると、このロードマップは、貿易や投資の促進に加え、多国間の枠組みでの関与も含めて、両国の経済関係をより実務的に進めるための道筋を示すものです。
署名は、カナダのマーク・カーニー首相による「8年ぶりの訪中」の機会に行われ、「新たな戦略的パートナーシップ」の枠組みの下での節目(マイルストーン)と位置づけられています。
なぜ注目?「閣僚級」委員会で、対話と調整の土台を強化
今回のロードマップで目を引くのは、従来の「次官級」メカニズムを置き換える形で、閣僚級の合同経済・貿易委員会を設置する点です。中国商務部の担当者は、これにより、貿易関係の管理、紛争の調整、対話の促進に向けた制度的基盤が強まるとしています。
議題として想定される分野には、知的財産や貿易救済(ダンピング対抗措置などの貿易上の救済手段)が挙げられました。対立が起きやすい論点ほど、定例の協議枠があるかどうかで“温度感”が変わるため、実務面での効果が注目されます。
協力分野は8本柱:貿易から人的往来、地域・多国間まで
担当者によれば、ロードマップは協力を次の8つの重点分野に整理しています。
- 二国間の貿易メカニズム
- 経済関係全体
- 農業と食料安全保障
- グリーン/持続可能な貿易
- 電子商取引(Eコマース)と貿易促進
- 人的交流の円滑化
- 経済・金融協力
- 地域・多国間の貿易分野での関与
具体策は28項目:伝統分野+新興分野を同時に押し出し
ロードマップには、合計28の具体的イニシアチブが盛り込まれ、対象は幅広いとされています。
- 伝統分野:エネルギー、農業、消費財、中小企業(SMEs)など
- 新興分野:新材料、先進製造、クリーンエネルギー、グリーン製品など
担当者は、これらの措置が開発を加速し、中国・カナダの経済協力に「ファストレーン(迅速な通路)」を作る狙いがあると説明しています。
今後の見どころ:制度が動くと、協力の“速度”が変わる
ロードマップは項目の多さ自体よりも、どの順番で、どの会合で、どんな成果物に落としていくかが実効性を左右します。閣僚級委員会が定期協議の場として機能すれば、摩擦の火種になりやすいテーマ(知財や貿易救済)も、対話のレーンに載りやすくなります。
一方で、農業・クリーンエネルギー・先進製造といった領域は、政策や規制、サプライチェーン(供給網)の設計と結びつきやすい分野でもあります。制度面の整備と、現場の取引・投資がどう連動するのか。2026年は、両国の経済関係を読み解くうえで、その「運用」のニュースが増えていきそうです。
Reference(s):
China-Canada trade roadmap opens path for more cooperation: official
cgtn.com








