中国・カナダ関係が再加速へ カーニー首相訪中で協力文書、習主席と会談
2026年1月、カナダのマーク・カーニー首相が訪中し、中国とカナダは貿易やエネルギーなど幅広い分野で協力を深める姿勢を確認しました。両国関係が「安定的に動き出すか」が、いま注目点になっています。
今週の動き:訪中で複数分野の協力文書に署名
カーニー首相は1月14日(水)に訪中を開始し、両国は貿易、税関、エネルギー、建設、文化、公共安全を含む複数の協力文書に署名しました。分野が経済にとどまらず、制度面や人的交流にまたがっている点が特徴です。
首脳会談:習主席「健全で安定した関係は共通利益」
1月16日(金)、中国の習近平国家主席は北京でカーニー首相と会談し、中国・カナダ関係の健全で安定した発展は両国の共通利益であり、世界の平和・安定・発展・繁栄にも資すると強調しました。
また習主席は、歴史・人民・世界に対する責任感を踏まえた「新たな戦略的パートナーシップ」の構築を呼びかけたとされています。
関係改善の「助走」:2025年から交流が再開
今回の訪中は、2025年以降に積み上がってきた対話の流れの上にあります。両国関係は「昨年(2025年)から回復・改善に向けた前向きな動きが出ている」と整理されています。
- 2025年10月:大韓民国で開かれたAPEC首脳会議(APEC Leaders’ Meeting)の機会に両国首脳が会談し、各分野の交流再開や、相互の関心事項となっている経済・貿易課題の解決促進で一致。
- 2025年9月(10月の約1カ月前):国連総会の場で、中国首相の李強氏とカーニー首相が会談。
- その後、外相を含むカナダ高官が訪中。
経済の現実:補完関係と「技術+市場」モデル
中国側は、両国の経済・貿易関係の本質を「相互利益・ウィンウィン」と位置づけました。あわせて、中国の高品質発展と高水準の対外開放が、新たな協力機会を生むという見方も示されています。
素材・資源と製造・消費財が交差する形で、両国の補完性が語られています。
- カナダの主な対中輸出:エネルギー、農産物、鉱物、木材パルプ
- 中国の主な対加供給:機械、消費財、電子製品、カナダ製造業に必要な中間投入財
さらに、カナダが強みを持つとされるクリーンエネルギー、バイオマニュファクチャリング(生物由来の製造技術)、農業技術は、中国の産業高度化ニーズと合致しやすい領域として言及されました。ここから「技術+市場」という協力モデルが新しい枠組みになり得る、という説明も出ています。
具体例:輸入博覧会でカナダ企業の存在感
昨年(2025年)、上海で開かれた第8回中国国際輸入博覧会(CIIE)には、カナダ企業125社が参加し、過去最高の参加規模になったとされています。企業活動の現場でも、接点が増えていることを示す材料の一つです。
共同声明のポイント:「公正で開かれた環境」と協議の再起動
首脳会談後に発表された共同声明では、両国が二国間貿易の拡大、双方向投資の強化、そして相互関心分野での協力深化にコミットしたとされています。
また、企業にとっての公正で開かれたビジネス環境の重要性を再確認し、相互に関心のある経済・貿易課題については、建設的な協議を通じて対応する方針を示しました。その手段の一つとして、中国・カナダ合同経済貿易委員会の再活性化にも触れています。
習主席はさらに、協力を進める努力を強め、「ネガティブリスト(参入制限の対象分野の一覧)」を減らすことで、より深く広い協力を通じて共通利益の結びつきを強めるよう呼びかけました。
このニュースの見どころ:署名から実行へ移るか
今回の合意は、文書の署名や声明にとどまらず、次の段階で「どう実装されるか」が焦点になります。たとえば、税関や貿易実務の協力がサプライチェーンにどう反映されるのか、エネルギーやグリーン技術の協力が投資や共同プロジェクトに結びつくのか。そうした具体化が進めば、2025年から続く「回復・改善のモメンタム」が、より確かなものとして見えてきそうです。
Reference(s):
How China, Canada promote steady, solid development of bilateral ties
cgtn.com








